形見分けはすぐにしても、親の家など不動産の遺産分割である相続登記は後回しにされがち

形見
親が亡くなると形見分けはみなさんされます。
「この指輪は私がもらうわ」
「親父の自慢のロレックス おれがもらうね」
でも親が住んでいた家などの不動産はそのまま放置されてしまいます。
亡くなった親名義の土地建物の登記名義を換えるのを相続登記というのですが
この手続きをきちんとすぐに済ませる方はまだまだ少数です。

親が住んでいた土地建物などの不動産の相続登記は後回しにされがち

実家を売却する時期
お父さんが亡くなって「まだおふくろが生きているんだから・・・・」
お母さんが亡くなって「兄さんが住むことになったから・・・」
とズルズルと放置されるのが多いものです。

そんな中途半端な状態が数十年も続くと・・・


「親父たちの遺してくれたこの家は長年俺たち家族が住んできたから時効取得ともいえるし、固定資産税だってずっと払ってきたのは俺なんだからもうこの家は俺のものだろう!」

相続登記もせずに数十年
そんな長い期間ずっとすみ続けてきた相続人の1人が
「もうこの家はおれたち家族のもの!」
と考えるのはある意味当然かもしれません。

これって逆の立場のご相談がめちゃくちゃ多いんです。


親の家を売ろうとしたら親の代の相続登記が済んでいなかった

親が亡くなって、兄弟姉妹たちが話し合って
「この親父たちの家は売却してお金で遺産分割しよう!」
親の呼び寄せ・実家売却専門の不動産屋である私のもとにたくさんご相談があるのですがその登記簿をみてみると祖父名義のままだった?ということが少なからずあるんですね。

しかも、まったくこの現実のご相談例と同じ主張をされるのです。
「長年住み続けた私たちが時効で取得できるんじゃないんんですか?」
「固定資産税や都市計画税もずっと払い続けてきたんですよ!」
「この家の改築リフォーム費用は親父が支払ったに?」
「この家は親父が相続したって聞かされていました!」

となかば逆切れ気味に主張されるのですが法律上はそうでもないのです。

親の代の相続の決着をきちんとつけないと親の家は売却できません

「親の代の相続の決着をつける!」とはきちんと相続登記を済ませることなんですね。

法律上は他の相続人(この場合は叔母や叔父またはその子供の従兄弟など)にも相続権があるのですから、売却代金は彼らにももらえる権利があるのです。

「そんなぁ!もう叔父や叔母なんてつきあいなんかありません!
 そんな人たちにこの家を売ったお金を渡せ!だなんて納得できません
 なんとかなりませんか?」

と泣きつかれることも多いのですが法律でそうなっている以上どうしようもないのです。

だからいつも私は
家の登記簿ぐらいみておこう!
といつも口を酸っぱくしてお話しているんですね。

親の代の相続は親が自分の兄弟たちと話をつけさせるのが一番簡単だ!

親が自分で自分の兄弟姉妹たちや甥や姪に話をつけると電話一本で済むこともあります。
今までの経緯や上下関係などからスムーズに相続登記に必要な書類を手に入れることができます。

笑顔の江本

「こんな場合でも、ある程度のハンコ代は必要かも?」


でも、これができるのも親が生きている(しかも認知症ではない)間でしかできないのです。

親が動いてくれないのだったら子供のあなたが相続登記の手続きを進めなくてなりません

「あ、おばちゃん ご無沙汰してます。
 ところでうちの親父も歳なんでこの家の相続登記をきちんと済ませときたいんやけど・・」
「おれ、従兄弟の太郎!元気?この前 会ったの叔父さんのお葬式やったかなぁ?
 ところで今のこの家 親父たちきちんと相続登記済ませてないねん。
 ちょっと協力してくれへん?」

とすぐに相続登記の準備を始めてください。
協力をお願いしても、むこうにも手間隙かかります。
だから時間がかかることもあるんですね。

もちろん、お知り合いに相続登記の専門家である司法書士がいなければご紹介も致します。

しかし双方の親が亡くなって、これが従兄弟(従姉妹)同士なら法律通りの相続割合になってしまうことって多いんですね

泣く江本

ぼくも相続の仕事をしていてご相談を受けると、
「あなたにも◎◎分の◎の相続権がありまあす」
と答えざるおえないのです。
法律でそうなっているのですかしかたありません。
過去の経緯などはわかりませんしその立証も不可能です。

「この家は親父が相続したって聞いています!」といわれても相続登記がされていなければ立証できません

遺言書でも出てくれば別ですけどまあ、そんなケースはありません。
だから、いくら子供たちが「この家は親父が相続したってきているし、事実おれたちが何十年も住み続けてきたのに?」と言われても仕方ないのです。

あとはハンコ代をいかにすくなくできるか?の問題です

ある程度は他の相続人(叔父・叔母・従姉妹・従兄弟)にもお金を渡す必要があるのが現実問題です。
では、それがいくらになるか?は話し合いでしか決まりません。