相続登記はすぐにしなければいけない?というものでもありませんが・・・

親が亡くなったが、親の実家の登記はそのままずっと放置している・・・・?

そんなケースは珍しくありません。

下手をすると、さらに一世代前の登記のまま!?

相続対策専門士江本圭伸今回亡くなったのは父親だが、
不動産の登記はもう何十年も前のなくなっている
おじいちゃんのまま?
おばあちゃんのまま?
というケースも何度も私は遭遇しました。
登記の名義人は「◎◎▲▲衛門」「◎◎ヨネ」
というケースもありました。

確かに
「親が亡くなったら不動産などの登記をすぐに変更しなさい!
 さもないと・・・?」

なんていうペナルティはありません。

例:相続が発生したのは昭和59年 相続登記をしたのはそれから二十数年後ということも珍しくありません。
相続登記

でも、相続登記を放置しておいてなにも得なことはありません。




時間の経過ごとに権利関係が複雑になります。

相続登記を放置しているとこんなデメリットがあります。


相続人が子供だけである場合、その中の誰かが亡くなってしまったら?

確かに兄弟姉妹でしたら、まだ言いたいことも言い合える間柄です。

相続登記をせずに放置して、何十年も経ってしまうと、
その中の一人が亡くなってしまう・・・・?

そんなケースも現実によくあります。

特に今は超高齢化社会

亡くなる方も超高齢(100歳の人なんて珍しくない時代)
そして
相続する方も既に高齢者です。

相続があって、すぐ数年後にさらに相続が起こっているんですね。

そんな場合、
相続人の相続人
つまり、
最初の相続人の奥さんやお嫁さんや夫(つまり義理の関係)やその子供(最初の相続人からみれば甥や姪)が
新たな相続関係人として登場してきてしまいます。

相続の手続きは、相続関係人が増えれば増えるほど
もめるリスクは高くなってきます。


「いや、親の実家は私が相続することに話は決まったのに後でもめることもあるんですか?」

「親の実家は私が相続しました。
 すでに何十年も居住しています。
 それに
 固定資産税も何十年と私が払い続けているんですよ!
 それなのに後で相続する権利を主張することなんてできるんですか?」

その相続の話
どうやって第三者に証明しますか?

その話がまとまったことと第三者にそれを証明することはまったく別物です。

あなたの権利を第三者に証明する!
それが登記なんですね(対抗要件としての登記)

人の心は変わるものです

あの時はそう決めたが、
よくよく考えたら納得できない?
ネットで調べたら、相続する権利は子供たちは平等じゃないか!

そんな風に後で心変わりする相続人を何人も見てきました。

まして、
父親が亡くなって、次に母親が亡くなる
そんな二次相続の時には
親という重石が亡くなり
たとえ仲の良かった兄弟姉妹でも
みんな好き勝手なことを言い出すものです。




相続登記は相続関係人全員の実印・署名が必要です

ですので、時間が経過して
相続関係人が増えてしまった。
「そんな話、自分の親からは聞いていません!」
と言い出す甥や姪が出てきたら
とてもハンコ代だけで、遺産分割協議書に署名捺印してくれません。

相続関係人が心変わりした。
「いろいろな人に相談したら、私にももっと遺産をもらえる権利があるそうじゃない!」
と後で言い出す相続人

そんなことになってしまうと相続登記自体が難航してしまうのです。


鉄は熱いうちに打て!

相続の話がまとまって
すぐに相続登記をしていれば簡単に終わる話も
時間が経てば、話がややこしくなるものです。

相続登記に必要な書類も、
相続が発生してすぐならば
電話一本で完了するのに
何年も経った後では
また顔をつきあわせて、いちから話し合わなければいけなくなる?

そんなことが当たり前です。




売るに売れない親の実家(土地・建物)になってしまう可能性もあります。

これは不動産屋である私には、よく遭遇するケースです。

売却の相談を受けて、登記を調べてみたら
亡くなった親の名義のままの不動産・・・

売却依頼人に確認すると
「いや、これはもう私が相続したんです!問題ありません!」
「親の実家の処分については私が任されていますから!」

と言われるのですが、
こんな時
のどから手が出るほど欲しい売却物件であっても
私たち不動産屋は二の足を踏みます。

なぜなら
いざ契約や決済の時にもめだすことが非常に多いのです。


所有権名義変更に必要な相続関係人全員の署名捺印がもらえない!

なんどもいいますが、相続登記には相続関係人全員の署名捺印が必要です。

たとえひとりでもごねだしたら相続登記はできません。

となると、もちろん新しい買主の名義にはできなくなるのです。


売却金額が納得できないと言い出したり!

こんな不景気な時代です。通常、値引きが入るのが普通です。
そんな時になかなか回答が得られなかったら・・・?
購入希望者のお客さんはそんなに待ってはくれません。


お金の分け方に不満を言い出したり・・・

いざ数百万円、数千万円のお金が動く不動産の売買です。
ハンコ代程度では納得しない相続人も出てくるものです。

ほんと、お金は魔物です!
お金でごねだす相続人



このように相続登記を放置しておいて得なことはありません。

すぐにしないといけない?ものではない相続登記ですが
放置しておくと、思いがけないトラブルにも発展しかねません。

不動産を共有名義にしておくことは危険?

相続登記共有名義
とかく、お金の話はなかなか兄弟姉妹でも言い出しにくいもの・・・?

くさいものにはふたをしてしまうのが日本人の考え方です。

それは、あくまで問題の先送りでしかありません。

ですので、
きちんと遺産分割の話、相続の話を切り出し
それがまとまったら、迅速に相続登記などの手続きを完了しておく!

これが大事なんですよ!

ちなみに相続登記をするのに十数名のハンコを貰いに日本全国を走り回ったこともあります!

時間が経てば経つほど
関係性は薄くなっていきます。

私も売却が決まり、契約決済のために
相続登記を手伝う羽目に・・・・

なんと相続関係人は十数人・・・

日本全国に散らばっています。

ほとんど会ったこともない叔母の遺産
もちろん故人のお葬式にも出ていません

そんな人に
ハンコを貰いにいくこと
その人が自分のもらえる遺産の金額に対して不平不満を言っていること

そんな不条理な経験をすると
相続の仕事

少しブルーになりますね。

約1年前の私の動画です。(お恥ずかしい・・・)