国会で介護保険改正案が通過5月15日
衆議院を通過した「医療・介護推進法案」

この法案がかなり介護の在り方自体に大きな影響があるようだ。




「家族だけでなく社会全体で介護を支える」
そんな理念でスタートした介護保険だったのだが・・・

高齢化の進行は予想以上に早く進行し
平成10年では介護費用7.8兆円だが
平成25年には介護費用21兆円に増加
およそ2.5倍程度にまで膨れ上がってしまった。

そのため歳出削減を望んでいる政府だが
今回の改正では

介護サービスの抑制を狙ったものといわざるおえない。

では、
「今回の消費税増税はなんだったんだぁ!」
とは皆さん 国民の声かも知れませんね。




改正案はサービス削減と負担増

介護
新しい介護保険制度改正のポイントを少しお話します。





要支援向けサービスを市区町村の自治体に移管

介護保険受給者を次のような7段階の区分けをして
各区分に応じた介護サービスを提供しています。
①「要支援1」
②「要介護2」
③「要介護1」
④「要介護2」
⑤「要介護3」
⑥「要介護4」
⑦「要介護5」

このうち手厚い介護までは必要としていない?とされる
「要支援1~2」(全国で約150万人程度といわれています)の方が
「在宅介護予防サービス」として受けている
・デイサービス
・デイケア
・家事援助

などのホームヘルプサービスを
今回 国は全国一律で行ってきた要支援向けサービスを
市区町村の自治体に事業を移管します。

ただでさえ、財政難の自治体もある以上
自治体が異なれば自己負担が変わってくる可能性もあるのではないでしょうか?
まして、過疎化の進む地方ではそのしわよせは深刻です。

今まで国の予算で行ってきた事業を地方に移し、国の負担を減らすという動きは
財政難の自治体では予算がまわせず

これまでのサービスが手薄になる?
要支援向けサービスがなくなる?
全額自己負担になる?

そんなことも予想されます。



国はNPOや無償のボランティアに期待しているようだが・・・

国は費用削減の要支援向けサービスの担い手として、
NPOや無償のボランティアを期待しているようですが
専門家とは必ずしも呼べない彼らに大きな期待を寄せることはできないかもしれません。

軽度の認知症の方には精神的に不安定な人もたくさんいます。
暴力的になることも珍しくありません。
また対応を誤ると、認知症の進行を早めてしまうことも考えられます。
経験の少ないボランティアがきちんとした対応ができるかどうか?
不安が残ります。

またいくらボランティアといっても、専門家ではない第三者ですので
介護受給者の自宅を出入りするのは、
防犯の問題
プライバシーの問題

なども考えられます。




要支援の人は一人暮らしや高齢者夫婦の場合が多い

介護職への主婦の参入

相続対策専門士江本圭伸子供の立場から考えれば、
離れて暮らしている家族の介護がかろうじて成立しているのは
ホームヘルプ
デイサービス
などがあるからともいえます。
都会で働く子供にとって、これほどありがたいサービスはありません。

デイケアデイケア










これらのサービスが削られるということは
家族の介護負担が大幅に増加することになります。

そのため、親の介護のために
会社を休職する
会社を辞める
という人達が現在 年間10万人を越えているといわれていますが
さらにもっと増加するのでは?
という心配もあります。
※ますます日本の労働力不足は深刻化に・・・?

しかも介護は出産や育児とちがい
終わりがみえない長期戦になります。
ですので、おのずから休職という選択よりも退職という選択になりがちです。

相続対策専門士江本圭伸会社を辞め、
失業し、
わずかな貯金を切り崩しながら、
介護をする家族の経済的負担は計り知れません。
残りの人生全てを高齢の親に捧げる覚悟の方も
いらっしゃいます。
しかし、くれぐれも頑張り過ぎないようにしてください。




一層深刻化する家族介護者の負担は増えるばかり

今回の介護保険制度の改正は家族の負担が増える内容のものが多いようです。



一定の収入のある利用者の自己負担割合を1割から2割に引き上げる

国は年金収入280万円(月額にすると23万円程度)以上の人を
「高額所得者」として、
介護保険の自己負担率を1割から2割へと引き上げる方針です。

相続対策専門士江本圭伸現在 月額23万円以上の年金をもらっているのは
20%(5人に1人)といわれていますが
決してこの金額
高額所得者とはいえないですよね?
今はこの不景気です。
子供もそれほど援助できません。

在宅サービス平均利用料の目安は
「要介護1」の月7700円~「要介護5」の月2万1000円
となります。

こさらがドカンと一気に2倍になることに・・・?



介護認定を受けていても介護サービスを受けていない人が約100万人もいる?

この負担増で、さらに介護サービスを受けることを諦めてしまう方が
増えてしまわないことを祈るばかりです。



特別養護老人ホーム(通称:特養)の新規入所を厳格化する

現在「要介護1」から利用可能な特別養護老人ホームであるが、
今後「要介護3」以上の方のみ利用可能になるようです。

国は自治体の判断で
「要介護1」~「要介護2」の方でも特別養護老人ホームへの入所も可能としていますが、
その条件も厳格化されています。



現在特別養護老人ホームの入所待ちは52万人?

多くの方が特別養護老人ホームへの入所を希望しながら、
長期間 待たされている人がたくさんいます。
(数年間も待ち続けている人もいます)

相続対策専門士江本圭伸現在 家族で献身的な自宅介護を行っている人達も、
いずれ自分達で介護しきれなくなる時が来るかもしれません。
そうなったら、
「いざとなったら特別老後老人ホームへ!」
そんな思いが支えになっています。
しかし、
「要介護2以下の方は入所お断り!」
なんてことになれば
心が折れてしまうかもしれません。




特別養護老人ホームに入れなければ・・・

必要なのに特別養護老人ホームに入れなければ、
民間の費用の高い有料老人ホームに頼らなければいけなくなるかもしれません。

お金の負担できる人はまだしも、
経済的に無理であれば
永遠に介護をしていかなければいけなくなります。

特に
老老介護で高齢のご主人を献身的に介護する高齢の奥様
一人っ子で兄弟姉妹のいない子供の介護の負担
は深刻な問題です。

現在 社会問題にもなりつつある
高齢者虐待
介護殺人
介護心中

それらがさらに増加する温床にもなりかねません。
どうか、こんな悲劇が二度と起こらないようにと願います。




特に家族の介護では女性の負担が大きいから・・・

家族介護の担い手は7割が女性といわれています。
この少子高齢化の時代は
ダンナの両親だけではなく実家の両親の介護のことも考えていかなくはいけないのです。
介護で悩むのは女性



ぜひ家族で介護のこと
一度 真剣に向き合ってみてくださいね。