高齢者 トイレ

認知症が進むと、自分の便(ウンチ)を手でいじる行為がみられることがあります。

トイレの壁に自分のウンチをすりつけたり、
粘土細工のようにこねくり回していたり・・・

この行為を弄便(ろうべん)と介護の人たちは呼んでいます。


私も母が自分の便(ウンチ)をいじっているのを発見した時は
相当ショックを受けました。

母の病室に行くと、異臭が・・・・
最初は気が付きませんでした。
よく見ると、母がボーとしたうつろな眼で何かを手に持っている。
そして、しきりにベッドの横の手すりにすりつけているんです。
「お・お・お母ちゃん、なにしてんのん!」
と思わず声を上げてしまいました。

「オムツが汚れているみたいなんで、交換してもらえませんか?」
と低姿勢でお願いすると
「いま、順番で回ってますから!」

と睨み返されてしまいました。
きっとおむつ交換がなかなか来なくて気持ち悪かったんだろうな・・・

その後、ボクは一人涙が止まりませんでした。
あんなにキレイ好きだったお母ちゃんが、こんなことをするなんて
とてもその現実を受け入れることはできませんでした。

「お母ちゃん、ついにここまできてしもたんか・・・」
とひどく落ち込んだのを覚えています。

叱っても認知症の方はなぜ叱られているのかわからない

この自分の便(ウンチ)をいじるような不潔な行為をしていて、子供たちから叱られても
認知症の高齢者は「なぜ自分が叱られているか?」理解できないんですね。

自分もなにがなんだかわからなくなっている

この自分で自分の便(ウンチ)をいじる弄便行為をしている時は
なにが自分におこっているかよくわからなことが多いようです。
「なんか気持ち悪いなぁ」とオムツをゴゾゴソとしてしまって
手についたウンチを壁や床にすりつけてしまいます。

そこできつく叱ったり、急いで風呂場に連れて行って冷たい水で洗うのは要注意

認知症の高齢者は変なところは覚えているんです。
自分がしたことはきれいさっぱり忘れてしまっても
叱られたことや嫌な体験は覚えているんですね。

だから、慌てず冷静に対応することが大事

確かに簡単ではないけれど、慌てず冷静に対応してあげることで認知症の親の不安や不快感を取り除いてあげなければいけません。
「あらあら、もぉ」
と平静を装って優しく対応することを心がけるべきと教わりました。
(難しいけれど・・・・)

また、早くキレイに洗い流そうと無理やり急いで風呂場へ連れて行き
冷たい水で洗い流すと
その辛い経験が強烈に親の記憶に刷り込まれることもあるので注意しましょう。

普段からすぐに対応できるよう、手袋・エプロン・お風呂のシャワー・着替えなど準備も大切ですね。

やっぱりオムツはできるだけ避けるべきかなぁ・・・

うちの母もオムツにしてから、その問題が起こるようになりました。
確かに毎度毎度トイレに連れて行くのはとても大変だったけれど
やっぱり自分で排泄行為をすることを手伝うことのほうが良かったかもしれないと今は反省しています。

やっぱり戸建ては介護には向かない?

ボクは古いオンボロな実家を売却して、バリアフリーの分譲マンションへの引越しをお勧めしています。

それは1日にでもオムツになる時期を遅くすること
バリアフリーのマンション(できればトイレのドアは引き戸に改造)であれば、気軽にトイレにも行きやすいです。

それが、しいては介護の負担の軽減にもなるんですね・・・