恥ずかしながら、私は特養(特別養護老人ホーム)も老健(介護老人福祉施設)の違いなど考えたこともありませんでした。

母の脳梗塞
私の母(既に没)は十数年前に脳梗塞を発症してしまいました。
幸い発見が早く、命には別条はありませんでしたが、身体に少し麻痺が残ってしまいました。
病院での治療を終え、介護施設に転院となりました。
病室での母は明るく振舞っていて、少し楽しそうでもありました。
独り暮らしでもあった母にとって同年代の方々とのコミュニケーションは、
楽しく嬉しかったのかもしれません。
私たち子供たちもそんな母を見て、ほっと胸をなでおろしたものです。

しかし・・・・
「そろそろ退所していただかないと困ります。」
「行く先は自宅ですか?それとも他の施設ですか?」

そんな勧告を施設から受けてしまったのです。

相続対策専門士江本圭伸まさに寝耳に水でした。
自宅での介護?
老人ホーム?
そんなことなど全然考えていなかったのです。
それもこれも私が老健と特老の違いすらよく理解していなかったのが原因です




エンディングノート書き方講座で質問するとほとんどの方が、
老健と特老の違いを知らない現実

私のエンディングノート書き方講座での質問にもこんなものがあります。

    あなたはどこで介護してほしいですか?

  • 自宅で家族の介護を希望
  • 自宅で介護の専門家(介護ヘルパーなど)の手を借りて介護を希望
  • 病院や介護施設に入りたい
  • 家族の判断にまかせる
  • ※該当する欄にチェックをいれてください。

参考記事はこちら
介護はどこでして欲しいですか? | エンディングノートに書いておくこと

この質問には意外と
「子供には面倒をかけたくない」
などの理由から施設での介護を希望するに○をつける人も多いのですが・・・

「特老と老健の違いをお分かりですか?」と質問すると
「??????」 よくわからない方も非常に多いのです。

※前述のように昔の僕も知りませんでした。(汗)



特養(特別養護老人ホーム)と老健(介護老人福祉施設)の違い

特老と老健

特養(特別養護老人ホーム)と老健(介護老人福祉施設)の違いについて考えてみます。

どちらも治療や介護サービスを提供しているので、
普通の方は何がどう違いのかご存じないと思いますので・・・(汗)

特養(特別養護老人ホーム)と老健(老人保健施設)は目的が違う

位置づけが違う

イメージ的には
老建(介護老人保健施設)=一時的な借り住まい(病院→老建→自宅)
特養(特別養護老人ホーム)=終の棲家となりうる最期まで居れる場所

そんな位置づけでしょうか。

老健(介護老人保険施設)

老健(介護老人福祉施設)は家へ帰る準備のため施設

病院での治療が終了した場合、リハビリをして在宅復帰を目指す施設であり、
病院と自宅との中間的橋渡しの役割を果たします。

通常 三か月~半年程度の入所しかできません。

定期的に見直しがなされ、自宅or他の施設への移動が決定されます。

また、治療が必要となれば病院などの医療機関へと移動させられます。

長期入所は原則的に難しいです。

特養(特別養護老人ホーム)

特養(特別養護老人ホーム)は、自分の自宅での生活が困難である人が入所する施設であり、
介護を中心としたサービスを受けれる施設です。

原則的に長期の入所が可能であり、別名:終の棲家とも言われています。

よほどのことが無い限り退所はないですが、
認知症の悪化なので施設で介護できない状態にでもなれば退所もありうると聞いています。



同じ介護を提供するのになぜ異なるのか?

それは設立の根拠である法律が異なるからです。

老健(介護老人保健施設)は老人福祉法
特老(特別養護老人ホーム)は老人保健法

と異なる法律が根拠となっています。

そのため、
老健(介護老人保健施設)では常勤の医師がいますし、看護士も多く配置されています。

特老(特別養護老人ホームは、医師や看護士の配置や人数などが無し?
あるいは少なくても良い場合もありますし、老健と比べて少ないです。

そもそも法律の趣旨が異なるのですから、入所者の受け入れや対応も異なるのも当然です。

「なんのための施設か?」
が法律で定められているのですからね。


終の棲家である特養(特別養護老人ホーム)は入りたくても入れない時代

老健(介護老人保健施設)と特老(特別養護老人ホーム)の一番の違い
それは入所期間であると考えていただければ結構だと
私は認識しています。

老健(介護老人保健施設)は原則3ヶ月程度
特老(特別養護老人ホーム)は、入所期間に制限が無いため、長く入所されます。

多くの方がそこで人生の終わりを迎えられるため【終の棲家】と呼ばれる所以です。


じゃあ特養(特別養護老人ホーム)に入所すればいいんじゃない?

そう、みなさんお考えになるでしょう。

しかし、そうは簡単に問屋が卸しません。

この高齢化社会です。

特老(特別養護老人ホーム)の多くが順番待ちの状態です。

入所に何年も待っている方が少なくありません。
さらには、特老(特別養護老人ホーム)に入所できる要介護度のハードルを
一段を上がる法律が衆議院を通過しました。

参考記事
介護保険改正案が衆議院で可決 どうなる介護保険?

ですから、要介護度の高い人しか入所できないのです。

政府の考え方は
もう高齢者の方はいっぱいで財政が持ちません!
できるだけ自宅で介護をして下さい!もう政府はみれません!

そんな考え方なのです。



老健(介護老人保健施設)の入所期間3ヶ月の間に考えなければいけないこと

もし、ご家族の誰かが老健(介護老人保健施設)に入所したら
考えなければいけないこと。

それは、介護をどうするか?です。
三ヶ月などあっという間です。
その間に
どこで? 誰が? どんな風に?
介護をしていくのか?
十分家族で話し合う時間を持たなければいけない猶予期間と考えてください。

なんども言いますが、
ほんとあっという間ですよ!三ヶ月なんて・・・・

私の母の場合も、土壇場で子供たちで母の介護について緊急会議を開きました。
介護に関するお金の問題
施設?自宅?
誰が? どんな風に?

あわてて話し合いましたので、その決断が後で大変なこととなることに気が付きませんでした。

結論は「おれがみる!」とタンカを切ってしまった

何か所かの施設を見て回った結果
「こんなところにお母ちゃんをいれられへん!」

正直、そこに入っておられる方(要介護の重い方ばかり)をみたり
その施設の汚物の臭いなど
とても正直、お母ちゃんを入れることは僕にはできませんでした。

それから8年間
介護の大変さを身をもって思い知らされました。

日々、進む母の認知症・・・
度重なる母の暴言などの癇癪(かんしゃく)
リハビリ

それはそれはとても大変でした。

母が旅立った時
大きな悲しいと少しの解放感が正直わたしの心の中にあったことを否めませんでした・・・・