子供に重くのしかかる親の介護費用

このデータをみてください!

これは公益財団法人 家計経済研究所が調査した親の在宅介護にかかる毎月の費用なのだが・・・・
在宅介護にかかる費用

毎月の親の介護費用の平均は合計7万円

毎月の親の介護費用の平均は
介護サービス自己負担利用料3.7万円
医療費やおむつ代等の介護サービス以外3.2万円合計約7万円

親の介護にかかる毎月の費用を公益財団法人 家計経済研究所が調査したところ以下のようになったようです。

在宅介護の費用は1人当たり、平均で6万9千円
 在宅介護にかかる費用は、訪問ヘルパーやデイサービスの利用など介護保険による介護サービスの利用にかかる費用と、 医療費やおむつ代などの介護サービス以外の費用があります。 1ヵ月あたりの支出をみると、介護サービスの費用は全体の平均で 3万7千円でした。要介護度が高くになるにつれ、 支出額も高くなっています。 一方、介護サービス以外の費用は、全体平均で3万2千円でした。 こちらは要介護4が最も高くなっています。 両者をあわせた在宅介護にかかる1ヵ月あたりの費用の合計は、 全体平均で6万9千円でした。

 なお、支出を代表する値として、平均値の代わりに中央値を使うこともあります。 中央値とは支出額を値の高低順に並べたとき、真ん中に位置する人の値です。 極端に高い支出をしている人が少数でもいた場合、平均値は高めに出る傾向がありますが、 中央値はその影響をあまり受けません。図示はしていませんが、 中央値では介護サービスの費用は1万1千円、 介護サービス以外の費用は1万5千円、1ヶ月あたりの合計は4万4千円でした。 この平均値と中央値の間のズレは、高額の支出があった世帯が一定数いることを示しています。

 また、実際には3割の世帯では「高額医療・高額介護合算療養費制度」を利用していて、 その分、負担は軽くなっているものと思われます。 たとえば一般的な所得水準の場合、医療・介護保険の自己負担合計額が年間60~70万円を超えた金額は、 申請して認められると後から支給されます。
公益財団法人 家計経済研究所

親の介護にかかる費用の平均は毎月7万円

平均すると毎月7万円なのだが、介護度が要介護度4とか要介護度5に上がると
要介護度4から5の毎月の親の介護費用

なんと
要介護4の毎月の親の介護費用の平均
介護サービス自己負担利用料5.2万円、医療費やおむつ代などの介護サービス以外が4.9万円で合計約10.1万円
要介護5の毎月の親の介護費用の平均
介護サービス自己負担利用料7.1万円、医療費やおむつ代などの介護サービス以外が3.6万円で合計約10.7万円

とても親の年金だけではとても負担しきれる金額ではありません

今の日本の平均寿命はどんどん伸びていっています。

日本の平均寿命の推移

ということは、親を介護していかなくてはいけない期間もどんどん伸びていっていくことなのです。

毎月7万円 年間100万円弱
こんな金額を何十年も支払っていくことができるのでしょうか?

しかし親の介護をする子供にとっては大きな経済的負担を強いることになる

介護する子供は50歳代から60歳代

子供の結婚や教育資金
重くのしかかる住宅ローンの支払い
ましてや
自分達の老後の生活資金も考えないといけません。
※年金はますます減額傾向になっていますからね・・・・。

親の家を売ってでも?または売る前提で介護費用捻出だ!

親の介護のお金をどう捻出するか?
そんなご相談もたくさん受けている私ですが
『では今の親の家を売ってでも親の介護のお金を捻出されてはいかなでしょうか?』
とご提案するとみなさん怪訝な顔をされます。
みなさん親の家を売ることにはすごく罪悪感があるのかもしれません

もちろんお父さんの介護であれば、最悪のことを考えてお母さんの住まいも確保しなければいけません。
ただ、意外と親御さんたちってお金はないけど立派なお家にお住まいなことが多いんです。
そこそこ広い家ならある程度の金額(数千万円)で売却できます。
そこから1000万円程度の中古分譲マンションを買って引っ越していただきます。
残りのお金を介護に充ててほしいのです。

笑顔の江本

私は個人的には老老介護のことを考えたら戸建てよりも駅前で買い物通院も便利な中古マンションをお勧めしています。
介護しやすい!介護されやすい!
これってすごく重要なことなんです。

これが私が『親の家(実家)の売却処分のお手伝いをたくさんしている』理由です

いくら大きなお家の実家であっても、売らないことには親の介護費用は捻出できません。
まして、親が認知症を発症してしまうと
「親の介護費用を捻出するためであってに、親の家を売ることができない!」
という最悪の状況になってしまうこともあるのです。

もちろん、成年後見人という手段もありますが、これには家庭裁判所に申し立ててから時間もかかります。後見人には毎月数万円の報酬も必要です。

親の介護費用の負担の不公平を将来の親の家の売却で清算する

『売ることはまだまだ先ですけど売却の値段を教えてくれませんか?』
みなさん私の考え方をご理解していただいているので気軽に売却可能値段だけ質問私の方こられます。

たとえば
毎月の親の介護の不足分を経済的に恵まれている兄弟の誰かが援助する!
それは相続の時に親の家(実家)を売却して残りのお金をみんなで遺産分割するというやり方です。
あらかじめ「親の家(実家)がいくらで売れるか?」を調べておいてその範囲内で子供の誰かが介護のお金を援助負担するのです。
これなら義理の娘であるお嫁さんもなんとか首を縦に振ってくれるはずではないでしょうか?

どうしても誰か一人に介護のお金の負担が集中してしまうと後々相続でもめる可能性が高くなります。
だから親の介護のお金の不公平は次の相続の時にきちんと清算することを子供たちみんなで約束し合っておくのです。
※もちろんこれが法律的に100%拘束力はありませんがそこは信頼関係です放

親の介護のお金が相続で清算されないこともある

みなさん、お金のことはなあなあの曖昧な形にされがちですがやっぱりきちんと話し合っておかないといけません。
こんなこともありました。

参考:「親の介護」「相続」について話し合う遺産分割協議を開こう。介護・相続の話し合いは第三者を入れるとうまくいきやすい

お兄ちゃんはお金をだしたけど妹の私はそれ以上のことをしてきたのよ!

親とは仕事の関係で遠く離れて暮らす兄
近所に嫁いだ妹
親の介護は主に妹さんがしてきました。
親には財産と呼べるほどのものは住んでいる家くらいでした。
お兄さんからのご相談でご実家の査定だけさせていただきました。
私たちの査定では売却すれば1500万円程度という査定でした。
お兄さんは「親の介護に援助するお金は相続の時に家を売ったお金から清算できる』と考えました。
そこで毎月5万円を親の介護費用に援助仕送りをされてきました。
お父さんの介護から始まりお母さんの介護が終わるまで、あっという間に10年が過ぎました。

毎月5万円 年間60万円
10年で約600万円です。
そのほかにもお兄さんが負担してきた「親の家の固定資産税」や「親の入院費」などは妹の介護の苦労を考えて清算から除くつもりでした。

お家の売却話もスムーズにまとまったのですが大きな問題が発生しました。
妹さんは『売却諸経費100万円を引いた1400万円 お兄ちゃん700万円、私が700万円ね!』
たまらずお兄さんは『おいおい、今までおれは600万円も親の介護のお金を援助してきたんだ!そのお金はこの家の売却代金から返してくれよ!』

すると妹さんは血相を変えて
『何を言っているの!
 お兄ちゃんが出してきたお金以上に私は親の介護で苦労してきたのよ!』

やはり最初にきちんと介護のお金の話と相続の話をワンセットでしておかないといけませんよ。

親の介護のお金をどこから捻出するか?子供たちでしっかりと考えておかないといけません

親の介護のお金を考える子供

きれいごとで親の介護はできません。

老後介護の話をすると怒る親「そんな実家を売るなんてけしからん!」
と血相を変えて親は怒るかもしれません。
でも、背に腹は変えられないのです!
たとえ、叱られてでも早めの決断も必要なのです。

参考:相続不動産売却は相続専門不動産会社が良い理由|根気強い意見調整力と正しい法律知識


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