離婚で別れた父が亡くなったが、父方の親族が勝手に遺産を隠そうとしている?
相談者は26歳
相談者の父と母は10年前に離婚しています。
父の子供は私と弟の二人だけです。
離婚して私と弟は母に引き取られて暮らしてきました。
父と母の離婚後、私達子供は父との交流はありませんでした。
叔父から、
「父が亡くなった。葬儀もすべて終わっている」
と連絡があった。
その叔父から
「今はバタバタしているから、1ヶ月くらいは来るな!」
といわれた。
法律と現実の狭間でゆれる遺産相続トラブルですね。
この場合、法律上の法定相続人は子供たちだけになります。
※ 離婚していますから、元妻は法定相続人にはなれません。
ですから、父方の親族は関係ない!といえば関係ないのですが・・・・
しかし、親の離婚後は一切の交流の無かった子供
10年もの間、実の子供であっても顔を合わすこともなかった親子
これが、特殊なケースといえるでしょうか?
これだけ離婚や再婚が増えている今の日本ではもう珍しくありません。
ただ、心情的にはたとえ血の繋がった親子といえども10年以上もの間
一切交流がなければ関係性は薄れてしまうのも事実!
その間、お父さんがどんな暮らしをしてきたか?
子供達も知らないでしょう・・・・
父方の親族としても、子供の存在は知っていても、もはや他人同然の存在になっていたかもしれません。
ただ、法律上は相続人は子供達だけです
いくら父方の親族といえども、明らかに越権行為であり
子供達はそれに異議を唱えることもできます。
土地や建物など不動産や銀行預金などは相続手続きが必要ですから、もし万一父方の親族が勝手に処分や手続きをしようとしても、それはできません。
また、後からそのことを調査することも可能です。
銀行に行けば、今までのお金の流れを確認することもできます。
まあ、そんなに大きな金額を家に置いておくなんて非現実的ですから心配しなくてもよいかもわかりません。
しかし、骨董品や美術品などの動産は勝手に父方の親族が隠してしまえばわからなくなります。
また、遺言書も自筆遺言書なら隠すことも可能ですよね。
また、先に述べた銀行預金もその支店などがわからなければ調査にも骨が折れます。
やはり、こうなると弁護士などの専門家の力を借りざるおえないと思います。
離婚後、一切交流の無かった子供 vs 父方の親族
親の離婚の理由も関係するかもわかりません。
※ 父と母の個人間ではなく、家vs家というトラブル
どんな離婚の仕方(慰謝料など)にもよります。
離婚後のお父さんの暮らしぶりにもよります。
そのことが父方の親族の行動にも影響することもあります。
ただ、それは相続においては関係ありません。
僕も以前 似たようなケースの相談を受けました。
その時には、法律上の問題だけではなく、感情の問題が大きかったので
なんとも的確なアドバイスはできませんでした。
その時は、親族で事業をされていて、離婚して別れた子供とは一切の交流が無く死ぬまで会って話すこともありませんでした。
しかし、その方の会社経営において子供たちへの相続で会社自体が存亡の危機を迎えたのです。
何十年も会っていない子供達からの相続の請求でした。
しかし、それでは会社は倒産にもなりかねません。
遺言もありませんでした・・・。
「うーーーん・・・複雑です・・・・」
あなたなら、こんな場合 どう考えますか?
「なにを言っているの?
子供なら遺産を全部相続して当然でしょ!
貰えるものは貰って当然!」
と考えますか?
それが、介護の問題や親子関係のあり方も含めて考えてみていただけませんか?
10秒でわかるこの記事の内容と目次1 離婚した前妻との子供に遺産相続させない方法を教えてください2 離婚した子供に相続させない遺言書を書いても最低限保証された遺留分というものがある3 相続税がかからない範囲の相続で離婚し …
参考:これがもめる相続トラブルまとめ【ワースト5】次はあなたの番?
「遺言書を書いておきたいけれど?」 そう考える人は多いと思いますがなかなか遺言書を作れないはず? それは遺言書には2つの選択肢があるからかもしれません。 ・自筆証書遺言(自分で書く遺言書) ・公正証書遺言(公証役場で作成 …
相続の相談を 「どんなことを?」(税金・法律・手続き) 「誰に?」 「いくらで?」 相談すればいいのかわからない? それってあなただけじゃないのです。 相続の相談内容はさまざまです、それによって相談先も変わってくるのです …