家を出た姉に遺産の内容を教えない弟

長年親と同居してきた姉が、両親の実家の土地家屋の相続のことで弟ともめた

モデルケース

父親 十年前に他界
母親 1か月前に他界
【相続人】
姉 51歳 十年前に離婚(子供なし)
同時期に父が他界したため、高齢の母の面倒をみることもあり以来親と同居
弟 48歳 既婚(妻・子供あり)
零細企業のサラリーマン
家のローンや子供の教育資金などもあり生活は苦しい
【相続財産】
親が住んでいた土地家屋の実家(2500万円相当)
親の預貯金(500万円)
【遺言書の有無】
相続税の基礎控除額内の遺産であるので、
相続に関しては父親も母親も子供たちも考えていなかった。
当然ながら遺言書などは無い。
【姉の相続に関する提示案】
親の預貯金500万円は全て弟へ渡す。
しかし自分の住むところの確保
これからの老後の生活を考えて、親の実家の土地家屋は自分の名義にしたい。

【弟の不満】
相続財産の総額は3000万円もあるのに
自分には500万円しか相続できないのは納得できない。(怒)






相続財産の分け方

相続財産の配分の方法

相続財産の分け方には3つあります。

現物分割

財産はそのままにして、
◎◎は誰々に
▲▲は誰々に
という形の分け方。

一番スタンダードな分け方です。

じゃあ分けられない土地家屋などの不動産は?

共有登記ををする方法もあります。

でも、この共有登記
私個人的には百害あって一利なし
なんですね。

まあその辺は参考記事もご覧ください
参考記事:相続財産に両親の実家などがある、同居している場合は気をつけてください

今回のケースで考えれば
自分の住まない親の実家の共有持ち分を相続したところで
弟さんにそのメリットはすぐに享受できません。

親の土地家屋の実家を売却するのは、数年後?数十年後?
いつのことになるのやら予想すらつきません。
まして、今の生活も決して裕福でないのなら、
将来の1000万円よりも今の100万円という気持ちも理解できます。

しかし、お姉さんの立場からすれば
長年 親と同居してきた愛着ある我が家
また老後の生活を考えれば、今更これを売却してまでは到底納得できませんよね。

代償分割

これは、差額を現金で支払うという方法です。

今回のケースでは、
「家を手放したくない」というお姉さんが
弟と平等に相続するために、その差額を支払うというものです。

相続財産総額が3000万円相当ですから、
弟さんに親の預貯金500万円とお姉さんが自分の財布から1000万円を
弟さんに支払うということになります。

しかし、多くの場合は
「そんな大きなお金はとても支払えない!」
というものですから、
よそから借金までしても支払うというこも難しいです。

ですから、この代償分割も現実には難しいものです。


換価分割

いったん全て換金化してお金で分けるという方法です。
これが一番すっきりする方法ですし
私の仕事もここでお力になることが一番多いのです。

ただ、いまの時代
希望通りにすぐに不動産が売却できるというものでもありません。

やっと私の方でも購入希望者を探してきても
「もっと高く売れるはずだ!」
とか
「他の不動産屋に聞いてみたら安すすぎると言われた」
とか

色々 スムーズにはいかないのが頭痛の種です。

まあ、「船頭多くして、船 山に登る」ですよね。




遺恨の残ってしまった姉弟

やはり土地家屋の不動産の相続財産の分け方は難しいです。

売却してお金で分けたにしても、
以前の広さを確保できない家に引っ越ししなくてはならなくなってしまったお姉さんは
弟たちによい感情は持てません。

また、私の経験でも
売ってお金で分ける換価分割で話がまとまっても、
本心では売りたくない人がいれば
いろいろクレームをつけてきては売買の妨害してくるものです。

解決策


生命保険という方法もあります。

これは親御さんが生前の間にみんなで話し合っておけば回避できたかもしれないケースです。

この場合、生命保険金を活用することで避けられたかもしれまえん。

姉を生命保険金受取人にして、そのお金で弟に代償分割に充てる
生命保険は法律上において相続財産ではありません。
姉に保険金が渡るようにしておいても相続財産の遺産分けに関係ないということです。

弟を生命保険受取人にして公平になるようにする。
1000万円相当の生命保険金が支払われるような生命保険の受取人を弟さんにしていけば公平にすることができます。

【注意点】
いずれの場合もきちんと親が生きている間に話し合わなければいけななかった問題です。
なぜなら、生命保険金 いくら法律上の相続財産ではないにしても
感覚的には親の遺産に思うものです。

姉に生命保険金が支払われれば、たくさんの相続を姉がしたと弟は感じるかもしれません。

弟が生命保険受取人であっても、いざ相続が起これば
「それはそれ、これはこれ」と
新たな遺産分配を要求してくることも考えられるからです。

遺言があれば

親の遺産分けに関しては、あくまで親の財産です。

自分の財産をどう子供たちに分け与えようが原則自由です。
※遺留分などの問題もあるますが・・・

そこに親の遺志という思いやりが伝われば
相続人間のトラブルも回避できることも多いのです。

あなたの両親の実家はどのように相続で分ける予定ですか?

そのままの土地家屋の状態で欲しい人

売ってお金で分けたい人

いずれの場合も誰が悪いということではなく
相続人のそれぞれに事情があることも考えていいてくださいね。



まず相続財産の評価を調査しなければいけません。

必ずしも【相続税評価】 = 【不動産の相場】ではありません。

ですからその土地家屋の不動産の評価を予め調べておかないと公平な相続ができません。

相続対策専門士江本圭伸やはりその道のプロの不動産屋の力をかりなければいけないのですが、
恥ずかしながら、
長年どっぷりとこの不動産業界に身を置いている私がいうのもなんなんですが
「ろくなやついない!」
ということもお気をつけくださいね。

ご参考までに弊社の不動産査定サービスというものもありますけど・・・
不動産査定サービス

お知り合いに親切な不動産屋がいればよいのですが・・・・
参考:これがもめる相続トラブルまとめ【ワースト5】次はあなたの番?