まったく同じ条件で売りに出しても、「すぐに売れる家」と「なかなか売れない家」があることを信じられますか?

ひょっとしたらあなたは
「不動産の売却って結局 値段でしょ!値段!」
とお考えなのかもしれません。
確かに周辺相場よりも格安で売りに出せばすぐに売れます。
でも、やっぱり「1円でも高く売りたい!」と考えるのが売主の考えですよね。
しかも早く決着を付けたいですから「1日でも早く売りたい!」というのも売主の本音です。

仮に、まったく同じ「土地の面積」で同じ「間取り」と「建物延べ床面積」「築年月日」が隣同士で同時に売りに出されていてもかたや即決で売却されてかたや1年経っても売れない?という現実も起こりうるのです。
その理由や原因がわかりますか?

特に親から相続した不動産の売却には気をつけておいて欲しいこと

相続した実家の売却の専門不動産屋を自負している私ですから、親が住んでいた実家を相続した子供たちから売却のご相談をたくさん受けます。
その中には
「なんで売れへんのや!ちゃんと営業してるんか!(怒)」
とお叱りも受けることもあります。
いたって気の弱い不動産屋である私は正直 本当の理由や原因をずばり言えないこともあります。

なかなか口に出して本当の理由をいえないものですらここでお話しておきますね。
もし、私に実家の売却のご依頼をする場合はできれば予めこの記事に目を通しておいて欲しいものです。


相続した親の家を1円でも高く売る方法


売却は登記名義の変更など相続手続きを済ませてからにしてくれ

登記の理由
親から相続した不動産を売却するご相談をお受けした時にかなり多いのが
登記名義人が亡くなった親のまま
いやそれどころかその前の相続登記も済んでいない
登記名義人は祖父名義のまま
ということも少なくないのです。

まあ、特に親が相続手続きも放置していて、家の登記名義は何十年も前に亡くなったおじいちゃんの名義のままだとまずすぐに売却は難しいです。
親から子供たちへの相続登記の前に、まず亡くなった祖父から亡くなった親の相続登記が必要なんです。こんな場合はえてして当事者も亡くなっていることから、相続登記の話し合いは従兄弟(従姉妹)同士でしなければばりません。
「死人に口なし」という表現は少し不適切かもしれませんが、いくら「この家はおじいちゃんから私の親が相続した」と主張しても誰もそれを証明できないのです。
祖父から親への相続登記は親の兄弟姉妹(亡くなっていればその子供である従兄弟や従姉妹になる)の全員のハンコと印鑑証明が必要になります。
だれかひとりでも納得してくれなければ祖父から親への相続登記はできません。
「もう何十年も親たちが住んでいたし、叔父や叔母もそれに文句も言ってこなかったし、それに何十年も固定資産税は親が支払っていたのだからこの家は親のもので当然でしょ!」
なんて言われるのですが法律的にはちょっとそれも難しいのです。
ちょっとこんな実例も聴いてみて下さい。

売却依頼を相続人全員からいただければよいのですが

相続人全員とお会いできればよいのですが、普通は売却の窓口は相続人のひとりだけです。
遠く離れて暮らしている相続人もいることが多いですから、相続人全員とお会いさせていただくことは中々難しいものです
ご売却の依頼時に相続人全員とお顔を合わせて頂ければ私たち不動産屋も安心できるのですが、通常は何人もの相続人がいるのが当たり前です。
普通は子供たちの誰かおひとりが代表の窓口になるものですが、ここで不動産屋は二の足を踏みます。
まあ、あまり相続の不動産の売却を経験していない不動産営業マンならホイホイを媒介契約をするものですが、私みたいな相続した不動産の売却を専門としている不動産屋にとってこれはかなりリスクのある状態であることを十分に承知しています。

遺産分割協議はすぐに決まらないのが当たり前だし時間もかかるもの

「大丈夫!この家は私が相続することになっているから!」
という言葉を真に受けての売却依頼で一生懸命に売却活動をして買主もやっと見つかった。
そこで契約の準備を進めようにも登記名義は亡くなった親のまま
まさか亡くなった親の名前で売買契約もできませんし、誰がこの家の相続人なのか?も断定できません。
そんな宙ぶらりんのままの契約自体はかなりリスクもあり、われわれまっとうな不動産屋なら買主に迷惑をかけないか?不安が残ります。
もしもだれかがそれに納得しなければ相続登記もできなくなり契約不履行のため違反ペナルティで手付金倍返しやさらに違約金が発生する事態も考えられます。
いくら安い物件だからといっても、不動産は高額です。
手付金は百万円を超えることも普通ですし、手付け金倍返しや違約金などが起こったら軽く数百万円となりますからね。(怖)

相続登記にはすべての戸籍謄本など煩わしい書類をたくさん揃えねければいけないし相続人全員の署名捺印(実印)も必要なので時間がかかる

買主も見つかってから契約の準備も終わりあとは相続登記が終わるのを待つだけ?
そんな状況からちっとも進まない?
それは相続登記が終わらないから?ということも何度かありました。
相続登記には被相続人(亡くなった親)のオギャーと産まれてから亡くなるまでのすべての戸籍謄本(除籍謄本・改正原戸籍)を揃えなければいけません。
本籍地をなんどか変更している?
離婚再婚などで本籍地の変更が数回ある?
平成の大合併で旧住所の調査が難航?
ということもあります。
また、法定相続人を調べたら思わぬ相続人が出てきた?(嫡出子・隠し子)
遺産分割案に納得しない兄弟姉妹が書類を出してくれない?
など思わぬトラブルも起こりうるのです。

そんな思わぬ事態になっていっこうに進まない相続登記のせいで買主が購入を取りやめにすることもよくある話です。

泣く江本

それどころか、売却に少しでも時間がかかると、
相続人の誰かが最初の遺産分割案に反対しだすこともよくある話です。
何人かいる相続人のうちの誰かが最初は納得していても
後で誰かが(えてして相続の当事者ではない妻や夫が多い)
あることないこと変なことを吹き込んで気が変わってしまった!
ということはよくあるのです。
相続不動産の売却はポンポンポンと迅速に行なうことも重要です。

契約や残金決済時には相続人全員が立ち会えますか?

誰がその不動産の相続人なのか?は部外者にはまったくわかりません。
また法定相続人を調べるには、亡くなった親がオギャーと産まれてから亡くなるまでのすべての戸籍謄本を入手しないと確定できません。
※離婚・再婚などや子供の認知などがある場合もあります。
共有名義で相続登記をした時には契約時や残金決済時には原則全員立ち会ってもらわないといけません。
売主・買主が同じ場所で契約書や領収書に署名捺印しなければいけません。
特に今は私たち不動産業界もコンプライアンスがうるさくて本人確認(免許証なども提示)しなければいけません。
なあなあで取引を行なってなにか問題があったときには我々不動産仲介業者も責任を問われるのですから、このあたりはぜひご理解していただきたいものです。
ちょっと事情が違いますが最近では積水ハウスの地面師事件もありましたよね。

複数の相続人が売主である場合、その売却プロセスでの
値引き交渉が入った場合の承諾
契約や残金取引の日時の設定
などかなり苦労します。
売買価格は売主も買主も納得合意したのに契約日が決まらない?
そんなドタバタで買主の購入意欲が無くなって契約がおじゃんになってしまうこともあるのです。

親から相続した不動産を売却する時には大事なことなのでもう一度言いますね。
【亡くなった親⇒買主】の登記はできません。
【亡くなった親⇒相続した子供⇒買主】という登記しかできないことを知っておいてくださいね。
もちろんすべての書類が整っていれば同日に【亡くなった親⇒相続した子供⇒買主】も可能ですが、あくまできちんとした司法書士に依頼して確認しておかないといけません、

ですから
1日でも早く親から相続した不動産を売却するためには
相続登記など相続手続きは予め済ませておいて欲しい
のです!

なにかしら不安のある方は予め親所有の不動産登記簿くらいは確認しておくことが大事ですよ。




売却は遺品整理・実家の片付けが終わってからにしてくれ

不動産の売却で値段と同じくらい重要なものがあります。
それは第一印象なんです!
マイホームを探す家族どんな低額な不動産であっても、それを購入しようとしている買主は希望に胸をいっぱいに膨らませてお家探しをしているのです。
その家を買ったらどんな素敵な暮らしが待ち受けているのか?
もうそれはそれは大きな希望をもっているのです。


しかし、相続した親の家の売却で第一印象で大きなマイナス材料もあることが多いのです。

仏壇や遺影が置いてある

親が長年住んでいた家
そこには仏壇や遺影があるお家もよくあります。
しかし、新たに家を購入する人ってたいていは30歳から40歳くらいの方がほとんどです。
そんなお若い方にとっては残念ながら
仏壇や遺影ってマイナスのイメージ
を持つ方が多いのです。

「江本さん、この家 お化けが出ることはないですよね?」
なんて質問されることもありました。(汗)

特にこの仏壇問題で私は何度も取引が流れかけました。

それは
「この仏壇をだれが引き取るのか?」
で子供たちがもめだしてしまうことも何度か経験したのです。
狭い賃貸マンションやまだ子供たちと一緒に暮らしている家では仏壇を置くスペースを確保できないのです。
しかし、仏壇を処分することには抵抗がある?
という方も多いので
結局 仏壇の引き取り先が無いので売却はいったんとりやめになってしまった・・・
ということも何度かありました。
せっかく「購入したい!」といってくださったお客様
せっかくそのために銀行に煩わしい住宅ローンの申し込み手続きを済ませていただいたお客様
そのお客様に誤りに行く私の足はめちゃくちゃ重かったです。(涙)
A4仏壇ちなみにこんなA4サイズのお仏壇もあることをご紹介させていただいたこともあります。

介護ベッドが置いてある

介護ベッド亡くなった親が長年 在宅で介護を受けていた。
それって親が長年 その家で暮らしていた家を親から相続した家では当たり前のことです。
しかし、
この介護ベッドもマイナスのイメージになる
ことも珍しくありません。

チラシやインターネットで問い合わせのあったお客様に
「江本さん、これはなんですか?」
と聞かれて
「あぁ、これはここに住んでいた親御さんが使っていた介護ベッドです。
 いえいえ、ここで亡くなったんじゃなくて 病院でお亡くなりになったんですよ!」
と困り顔で説明するのですが
内覧した買主さんの顔がくもることもあります。

亡くなった親の荷物であふれかえった実家は狭く感じます

親の家の片付け
いくら間取り図面や数字の面積でで説明しても、結局狭い広いは現地でその人が感じるフィーリング次第です。
その狭い?広い?を判断する際にお部屋の中に荷物があるかないか?で大きく印象派変わってしまいます。
特に高齢の親が住んでいた家ってとかく荷物であふれかえっています。
そのせいでなかなか「売れない家」ってけっこう多いのです。

ですから
「できれば遺品整理や実家の片付けを先に済ませていただけませんか?」
といつもお願いするのですが・・・

泣く江本

実家の片付け 遺品整理がどれだけたいへんなことか?
は私自身も実家の片付けを経験していますからよくわかります!

親を亡くした悲しみもまだ完全には癒えてはいない子供さんたちに
親が使っていた小物ひとつ見るたびに涙がおさえられない子供さんたちに
「もうこの家の買主が決まっているのですから早く片付けてください!」
とは強くは言えないのですが、契約も済んで引渡し日が迫ってきている状況では心を鬼にして言わなくてはいけないのです。
もし、引渡しができない状況で残金取引決済日がくればいて何百万円もの違約ペナルティが発生するかもしれないのです。
「江本さん 血も涙もないのですか!こっちは親を亡くして悲しんでいるのに!」
とお叱りを受けても我々 不動産業者はそれを受け入れることはできないのです。

ですから、親から相続した不動産の売却を進める前に
遺品整理・実家の片付けは済ませておいて欲しいのです。

いつかは避けては通れないのが遺品整理・実家の片付けです。

売却話が決まれば、子供たち全員の心の整理もついて遺品整理や実家の片付けに踏ん切りがつくのも事実です。


せめて簡単な清掃だけでも済ませておいて欲しい


内覧・案内の歳に
「あの・・ちょっと・・靴を脱いでもらえませんか?」
と土足でズカズカと室内に上がる購入予定のお客様をご注意することもあります。
それくらいホコリまみれで汚れている実家の売却には手こずります。

定期的に簡単なお掃除だけでもお願いできませんか?
住まなくなった家ってすぐにホコリがたまります。
いや、ほんとに・・・・

そんなホコリまみれの物件はかなり印象が悪くなってもしかたありません。


とにかく以前の暮らしていた生活臭を無くすことが高値売却のコツ


それが1億円以上であろうがたった数百万円であろうがマイホームを買おうとするお客様はその家にバラ色の未来を想像するものです。
そこに少しでも以前の所有者の生活臭が残っていれば、そのバラ色の未来のイメージが膨らますことができないのです。

これはあなたが逆の立場になって考えてみれば簡単にわかることですよね。
新築分譲マンションのモデルルームがプロのインテリアコーディネーターによってお洒落な感じになっているのはその理由です。
※まあ、リビングのテーブルに花とワインが飾ってあるお家なんて私は見たことはありませんけどね。

要は相続したお家の売却を高く売りたいなら、
真っ白のキャンパスの状態にして欲しいということなんです。



売却は不動産屋が営業活動しやすい形にしてくれ

不動産屋が売却活動しやすいというのは
すぐに案内できる!
値引き交渉時の決断が迅速にできる!
ということです。

不動産屋が売却活動しやすい

マイホームを探しているお客さんからの問い合わせはいつもある日突然です。
そんな時にすぐに物件を案内できる状況にしておかないといけません。
それは案内用の鍵を現地に置いてておく事です。
弊社では1円でも高く!1日でも早く!相続不動産の売却に心がけているため、情報を広く他業者にも配信しています。
他の不動産業者も思っていた物件が不発になった案内から急遽その物件に案内を切り替えるということは日常茶飯事です。
※競合物件はごく近くの場合が多いから
そんな時に現地に設置したキーボックスで案内用キーを取り出して内覧することって非常に大事なんです。
でも、なかなか現地の鍵を預けてくれない売主様も多いのでちょっと困っています。

「えっ?他の不動産屋さんもうちの実家を案内できるんですか?」
と聞かれるのですが、私たちは他の不動産業者にも積極的に売り物件情報を配信しています。
それはできるだけ多くのマイホームをお探しの方に情報を届けたいからです。
※それが一番の高値売却のコツです。

しかし、最近では大手の不動産業者の情報囲い込み(他業者には情報を出さない)ことが我々不動産業界内でも問題になっています。

もし「なぜいつまだ経っても売れないの?」と疑問に感じる場合はこのあたりも疑う必要性もあります。

値引き交渉時の決断が迅速にできる

「えっ?100万円の値引きですか?
 他の兄弟姉妹にも相談するので1週間は考えさせてください・・・」

で、案の定1週間経っても結論は出ない・・?
そんなことは相続不動産の売却では良くあることです。
中古住宅では値引き交渉は当たり前です。
しかもその値引き幅は百万円単位ということもあります。
その決断が難しいことは私たち不動産屋もよ~く理解しているのですが
その決断をズルズルと先延ばしにしてしまうとお客様はさっさと他の物件に浮気をしてしまいます。

特に相続不動産では複数の相続人の意見調整をしなければいけないので、その値引き交渉に迅速に応じることができないケースもあります。
あらかじめ「値引きは最悪このラインまで!」という本音をしっかり相続人同士で決めておくことも大事です。



結局、相続した不動産を売却するのには相続に強い不動産屋が良い理由

とにかく相続不動産の売却は、売却以前の前さばきもすごく重要です。

きちんと相続の法律をわかりやすく説明できるか?
その相続不動産の売却でなにが問題になるのか?

を的確にできないとスムーズな相続不動産の売却はできません。

なにより売却以前の相続人間の意見調整が一番大事なんです!

おかげさまで実家相続介護問題研究所|キーライフジャパンは相続不動産売却専門の不動産屋としてもう宅建番号が5回も更新させていただくようになりました。
不動産宅建業免許
優良会員として表彰もいただきました。
宅建優良会員

笑顔の江本

本当に月日の経つのは早いものですね。