親と同居を考えている子供

不動産屋として二世帯住宅の間取りのアドバイスをいただけませんか?

そんなお客さんからの相談もよくあります。
いざ、ハウスメーカーさんにそんな相談をしようものなら
何十社となく営業をかけられ、
さまざまなプランを提示されます。
広~いリビング!
おしゃれな外観!(もう気分はセレブ?)
モデルハウスに赴けば
プロのインテリアコーディネーターが飾り付けしたおしゃれなインテリア
※でも、実際の家では、テーブルにワインやきれいな花が飾られているのしょうかねぇ・・・?
ハウスメーカー各社は最新の技術を駆使して
きれいなプレゼンテーションをかけられてしまうと
もはやそこはばら色の生活しかイメージできませんよね・・・
が、しかし・・・・・

二世帯住宅売却の相談

最近 親との同居を解消するために二世帯住宅の売却の相談が以前に比べて増えてきた気がします。

どうも安易に二世帯住宅を考えている方が増えているからでしょうか?

嫁姑

提携しているハウスメーカーさんから
「今 二世帯住宅を考えているお客さんがいるんだけど、
 良い土地情報 ない?」
なんて相談もたくさんあります。

※ただ、ハウスメーカーさんからの場合、まず建築費ありきなので
 その分 土地代金にしわよせがきます。
 だからまず、条件予算に見合った土地はなかなか見つからないのが現実ですが・・・(汗)

二世帯住宅の注意点

最近はテレビのコマーシャルもよく二世帯住宅を宣伝しています。
こんなうまくいく例のほうが少ない気がしますがねぇ・・・

二世帯住宅を建ててまでする親との同居にはメリットもあれば、デメリットもあります。
少し老婆心ながら、その点もお話しておきますね。

まず、やり直しがきかない!ということ

普通のケースとしては
土地は親名義
建物は子供名義で住宅ローンを組んで建設
というパターンが一般的ですよね。

しかし、
もし・・・
もしも・・・
万が一・・・・
いや
億が一・・・・・・・

奥さんとうまくいかなくなったら?
嫁姑問題がこじれてしまったら?

どうします。
夫婦喧嘩
数千万の住宅ローン

親より嫁を選んで、
「別居するから!」
という理由で残った住宅ローンはどうします?

親が引き続き住んでいる家の住宅ローンと、
新たに借りた賃貸住宅の家賃!
二重払いの負担にあなたの収入は耐えれますか?

二世帯住宅を売却は市場価値が著しく低下

市場では
「需要と供給の関係」で価格が決まります。

そんなこと、
有名大学の経済学部を優秀な成績?で卒業されたあなたです!
とっくにお分かりですよね?

で、不動産屋の私としてのアドバイスは
「中古の二世帯住宅を探しているお客さんはめったにいない!」
ということです。

限られたお客さんの中での売却ですから
おのずから
価格はかなり低めに抑えないと反応がありません。

相続対策専門士江本圭伸
普通の方に
キッチンは2つ
お風呂も2つ
玄関も2つ
なんて家は必要ありませんからね・・・・。

十分 使用した建物であれば、土地値での売却ですから実害はほとんどありません。

しかし、
安易に同居を始めた二世帯住宅では
建築費に数千万円かけてのお家が無駄になることもあります。

わずか数年で、
嫁姑問題が離婚寸前にまで発展し、
やむなく別居のために二世帯住宅を売却したい!

そんな相談もあるのです。

売却するには住宅ローンをすべて弁済して銀行の抵当権を外さないといけません。

売買価格 < 住宅ローンの残債

これでは、売るに売れません。

孫

両親からすれば、
「かわいい孫の面倒をみたい!」

子供からすれば
「大変な子育てを両親に甘えたい!」

そんな漠然とした夢?があります。

しかし、
高齢の両親からすれば
孫が小学校に入るくらいになれば
子守にも手を余す状態になります。

孫は時々 会うからかわいいものなのです!
しかも、今は少子化です。
次から次へ孫が産まれてくる!
そんな時代ではありません。

高齢の両親とヤングファミリーの子供達では生活サイクルや価値観に大きな違いがあります

若い子供たちを高齢の両親では、
生活サイクルが違います。

価値感が違います。

もっとも大きな問題は
食べ物の嗜好が大きく異なる
ということです。

※これって意外と大きな問題

若い世代の好む油っこい料理(たとえば子供の大好きなカレーやグラタンなど)は
高齢の両親の口には合いません。

結局
高齢の両親は、嫁の料理が気に入らず
文句を言う(しかし本人には言わない!)
自分たちで作る
そんなことになります。

あなたはこの状況でも嫁姑が同居する二世帯住宅を建てますか?

ご参考までに
二世帯住宅をお考えの方に見ていただきたい動画を三本用意しました。

>

これを観ても、
二世帯住宅を建てる決意が鈍らない方だけ
建ててくださいね。

二世帯住宅は相続でもめやすいことにも注意

おっと、私の専門分野である相続という視点でもお話しをしておかなければいけませんね。

相続でよくもめるのが親と同居の二世帯住宅です。

「売ってお金で相続財産を分配しよう!」
という提案がでます。

しかし、住んでいる相続人家族からすれば
いまさら
「この家を売却して狭い家に引っ越す!?」
なんて納得できません。

「親の面倒だけみさせて、いまさらこの家を売れというのか?」(怒)

こんなトラブル 嫌というほど遭遇しています。

ですから、
二世帯住宅は、住む両親と子供だけではなく
将来の相続を考えて
他の兄弟姉妹とも話をつけておく必要があります。

この点でのより詳しい解説はこちらをご覧ください。
弊社HP
相続トラブルによく発展するワースト5
第1位
相続する遺産に不動産がある場合 よく争いに発展します

二世帯住宅で間取りよりも大切なこと!嫁のストレスもお忘れなく

二世帯住宅の建設は、後戻りのできない一大事です。

くれぐれも慎重に
あらゆる事態(離婚・嫁姑問題など)を想定して決断してくださいね!

しかし、こんなことをお話しするから
ハウスメーカーからのセミナー依頼のお話がどんどん減っていくんだなぁ・・・・(涙)