笑顔の江本

空き家問題解決の切り札として【空き家活用】というキーワードが注目されています。普段から「いま相続した実家が空家でn悩んでいるのですがなんとか空き家活用したいのですが良い方法はないです?」と空家活用についてたくさんご相談を受ける私たち実家相続介護問題研究所なのですがどうも話がかみ合いません。
それはみなさん空家活用という言葉をまるで魔法のように勘違いされている片が多いからかもしれません。
正直そんな空家活用なんて考えることより現実的に空家問題解決について考えるべきではないかと思うのですがいかがでしょうか?


空き家活用

空き家活用の成功事例の現実

空き家活用の華々しい成功事例が紹介されています。
そんなことからまるで空家活用が万能の魔法の言葉のように錯覚されている原因かも知れません。
では、どんな成功事例があるのか見てみましょう。

宿泊施設に転用した空家活用

空き家を宿泊施設にうまく転用できた事例ですね。

里美古民家の宿「荒蒔邸」

里美 古民家の宿「荒蒔邸」

里美 古民家の宿「荒蒔邸」のホームページ
NPO法人遊楽(ゆうがく)の会員の方が利用できる貸し別荘型の農家民宿です。

古民家の宿「集落丸山」

集落丸山

古民家の宿 集落丸山【築150年の丹波篠山の宿】のホームページ

丹波篠山で過疎で悩んでいた限界集落を再生した古民家の宿です。

築100年超の特徴ある古民家なら宿泊施設にも転用かのかもしれませんが・・・

私もいろいろな事例を研究していますがなかなかそうたくさん成功事例は多くありません。
こんな空家活用は築百年超の重要文化財的なユニークな建物でかつまわりの自然や環境も魅力艇ならばこんな空家活用も可能かもしれません。でも現実的にこんな空家活用のご相談は私にはほとんどありません。

コミュニティスペースに転用した空家活用

では地元になにか役立つようなコムニティとして役立てる空家活用も注目されています。

吹田歴史文化まちづくりセンター「浜屋敷」

浜屋敷
吹田歴史文化まちづくり協会 / 大阪府吹田市
吹田市が江戸時代吹田村の旧庄屋屋敷の寄贈を受けました。それをを歴史と文化のまちづくりの活動や交流の場として活用するため、古民家を再生して公共施設として利用している事例です。季節行事や伝統芸能、昔の生活文化を親しめる事業などのイベントが企画され、歴史・文化活動を支援しています。

シェア奥沢

シェア奥沢のホームページ

シェア奥沢は、アートとデザインを通したコミュニケーションの場として教室や音楽会として利用されているようですね。
昭和初期に建てられた古民家を再生して一般財団法人世田谷トラストまちづくり の「空き家等地域貢献活用事業」のモデルとして採用された事業です。、コミュニティスペースとして地域住民に提供されたり。コワーキングスペース、シェアキッチン、トークイベント、音楽鑑賞会、子供が参加できるものづくりワークショップなど、様々な用途・イベントに活用されています。

伊勢河崎商人館

伊勢河商人館
伊勢河崎商人館のホームページ
江戸自在に創業された酒問屋「小川商店」を再生した空き家活用事業です。
伊勢市が市民の保存要請を受けて買い上げたもので資料館として当時の暮らしぶりを展示しているようですね。

北海道B&B協会の空き家の紹介事業

NPO法人北海道B&B協会
農家の主婦たちが現金収入を得るため旅行者に空き部屋を提供する農家民宿という形態をモデルにした、都市からの移住希望者や2地域居住希望者に対して空き家を紹介し居住希望者の条件だけではなく、受入側住民の意向についても充分に配慮したマッチングを実施しています。

ふるさと情報館

ふるさと情報館
ふるさと情報館のホームページ
「ふるさと情報館」は、日本最大級の田舎暮らし物件の情報サイトです。

コニュニティとしての空き家活用は行政機関とのタイアップが必須

決してビジネス的には厳しいので行政機関とのタイアップが必要なコミュニティ型空き家活用事業ですから普通の方には難しいかもしれません。

「空き家」「町家」の再生の空家活用

ではもう少しみなさんのイメージに近いのがこの「空き家・街や再生の空き家活用」かもしれません。

尾道空き家再生プロジェクト

尾道空き家再生プロジェクト

尾道空き家再生プロジェクトのホームページ
空き家再生の先進事例として評価されているのがこの空き家再生事業です。
尾道という特殊な地域柄をうまく活用されています。

かなり空家活用の成功事例とされているのは特殊な案件が多い

空き家活用と言われている事業はかなり特殊な案件ばかりなことがお分かりになられましたでしょうか?
そもそもその空き家の建物自体にも相当な魅力や希少性があったり、周辺地域の魅力も重要です。

自治体が旗振り役の空き家活用の現実

ただ空き家問題は自治体も相当頭を抱えている問題であることも事実です。
ですからさまざまな対策を打ち出してはいるのですが・・・

自治体が補助金を出す空家活用

一時は空き家活用に補助金を出す自治体もありました。
でも、最近はなかなかみつかりません。
特に私の地元の大阪など関西圏では情報が得られません。
あったとしても建物解体た耐震補強工事の一部助成程度です。

家賃低廉化補助制度というのもあるのはあるのですが耐震性など高いハードルがあります。
家賃低廉化補助制度

あまり利用されていない空き家バンク

空き家活用の切り札として空き家バンクというのを耳にしたこともある人も多いです。
しかし、私の地元の大阪ではというと
空き家バンク大阪
空き家バンク大阪
この広~い大阪圏で空き家登録はたったの53件
大阪に何百件とある空き家の活用に役立っているとはあまり私は感じません。

あなたのような普通の方のための空き家活用セミナー

空き家にしておいても維持管理費や固定資産税もかかるからなんとかしたい?
みなさんがイメージしている空き家活用はこんな感じではないですか?
私も以前はこんな空き家活用セミナーとしていました。
「オンボロ戸建てをリフォームして賃貸収益物件に変えましょう!」という内容です。
なかなかみなさんイメージが湧かないようでしたので
リフォーム前!リフォーム後!
のビフォーアフターを実際に観ていただく内覧会を催しました。
その様子をご覧下さい。

リフォーム前はとても人が住める状況ではありませんでした。
ひょっとしたらあなたが悩んでいる空き家もこんな状態かもしれませんね。

リフォームしてこんなになりました。

空き家活用とは結局賃貸にするということ

みなさんが考えている空き家活用って結局は賃貸に出して家賃収入を得る!
そのための方法とお考えではありませんか?
みなさん「良い空き家活用の方法を教えて!」というご相談を受けるのですが
「お金をかけずに!リスクは無く!」
というそんな虫の良いお考えの方ばかりです。
先ほどの動画のリフォームでも軽く数百万円のリフォーム費用はかかっています。
その費用は誰が?どこから?捻出しますか?

入居者がいなければ家賃収入はゼロ

不動産は立地が命です。
確かに賃貸戸建ての貸家は人気がありますが、さりとてそんなに高い家賃が見込めるものでもありません。
先ほどの物件でもせいぜい6~7万円程度です。

賃貸需要が見込めないと賃貸経営は見込めません。
最寄り駅に不動産屋は何件ありますか?それは大手ですか?
駅前にあまり不動産屋がなければちょっと賃貸物件として需要が見込めるか?はリスクもあります。

民泊も楽じゃないよ

最近はよく民泊の相談も受けますが、なかなかビジネス的に難しいと思います。
何件も民泊用物件を所有しているならいざ知らず1件程度では労多くして益少なしです。
代行業者に丸投げも可能ですが、そもそも民泊的に魅力的なエリアはすごく限られてきます。

賃貸不動産としての魅力があるかどうか?

結局、空き家活用はその空き家にどれだけの魅力や可能性があるかどうか?
その見極めが大事です。
魅力無い物件にお金を投資しても無駄になる可能性も高いのです。

空き家活用も簡単じゃないのですから現実的な解決策を探してはいかがですか?

みなさん無理くりな解決をお探しですが、結局 子供の誰かが住むか?売るか?貸すか?その3つしか解決策はありません。
相続する実家が空き家なら解決策はこの3つ!親の持ち家(実家)をどうする?売却処分?賃貸?子供が住む?空家活用?

でもこのまま放置していると維持管理費もかかりますし、それは次の世代にまで持ち越す問題ではないと思います。
ただ、なにを?だれに?いくらで?相談していいのかわからないのも現実ですよね。
もし大阪などの関西圏ならばお気軽にご相談してみてくださいね。
参考:空き家相続の問題点を相続専門不動産屋がズバリまとめてみた
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