論より証拠?
まずは長谷川式認知症スケールを使ってみよう。

高齢者の方であればご本人が直接行うことも難しいので
介護者やあなたが質問してみてください。

医師も使っている長谷川式認知症スケール

医師も使用している長谷川式認知症スケール
外見からはなかなか認知症はわからないものです。

そこで開発されたのがこの長谷川式認知症スケールです。

簡単な質問を得点化して
それで認知症を発症しているか否か?
判定する指標とします。

現実に医師もよくこれを用いると聞いています。



認知症

質問内容のの補足説明

質問の答えから得点をつけるのですが、
少し補足説明しておきます。

質問(1)「お歳はおいくつですか?」

年齢を質問するにあたっては、
プラスマイナス2歳までは正解とします。

それは、
年配の方は数え年をこたえる方も多く
また、誕生日を迎えているか否かで
答えも変わってきます。

ただし、生年月日を正確に答えることができても
得点はないとされています。

得点は1点

質問(2)今日は何年、何月何日何曜日ですか?

これは時間の認識に関するテストです。

年、月、日付、曜日でそれぞれ得点は各1点 合計4点です。

聞く順番は、異なってもかまいません。

「今日は何曜日ですか?」
「今日は何月何日ですか?」
「今年は何年になりましたか?

案外、逆から質問したほうが
きちんと解答を導けることも多いのです。


質問(3)「私たちが今いる所はどこですか?」

自分から答えることができたら得点は2点です。

病院での質問ならば「病院」でも正解にします。

「◎◎病院」と病院名までは要求しません。

答えられなかった場合はヒントを出します。
「病院?」
「家?」
「施設?」(介護施設の名前の方が理解しやすいこともあります。)

このヒントの中から正解できれば1点とします。

質問(4)「これから3つの言葉を言うので、覚えてくださいね」

これから言う、3つの言葉を言ってみてください。
後でまた聞きますので、よく覚えておいてください。
例1)桜、猫、電車
例2)梅、犬、自転車
どちらのタイプでも構いません。

この時に3つの言葉を覚えやすい他の言葉に置き換えてはいけません。

この3つの言葉は、この長谷川式認知症スケールと作成する時に
・植物の名前
・動物の名前
・乗り物の名前
から連想する言葉として
健常者も認知症の人も共通して連想しやすい言葉の上位2つから選んでいます。
また、3つの言葉同士に関係性の無いものをしようしていますので
検査の正確性を確保する意味からも
この3つの言葉を変えないように使用してください。

各1点 合計3点

質問(5)計算をしてください。

「100-7はいくつですか?
 そこから7をひくといくつですか?」

最初の引き算で失敗したら
そこで検査終了です。

「100から7を引くといくつですか?」
と質問し、「93」という答えが得られたら
「そこからまた7をひくといくつですか?」
と質問してください。
NG例)「その93から7を引くといくつですか?」
と質問するのは不可とされています。

100から7を引くと93になりますが
その93という数字を記憶してもらって
さらに7を引くという作業記憶のテストであるためです。

ですから、質問者が前の答えを言ってはいけません。

各1点 合計2点

質問(6)「これから言う数字を逆から言ってください。」

質1)6-8-2
質2)3-5-2-9

質2)は質1)が正解だった場合のみ行います。

この質問のときには。数字をゆっくり1秒感覚程度で行ってください。

このテストは、単なる数の捜査ではなく、
「2、8,6」という数をいったん頭に記憶し
それを逆にして回答するという作業記憶の課題でもあるのです。

3桁の逆唱に失敗したら、そこでこの質問は終わりです。
4桁の逆唱は行わないません。

各1点 合計2点


質問(7)先ほど覚えてもらいました3つの言葉は

先ほど覚えてもらいました3つの言葉を言ってください。

正答が出なかった場合は、ヒントを与えます。
ヒントは「植物」「動物」「乗り物」です。

回答を急がせてはいけません。
ゆっくりと自発的に答えが出るまで待ってあげましょう。
「桜」という答えしか出なかったときは
「他にもありましたよねぇ・・・」
と、ある程度の考える時間も与えてあげましょう。

自発的に答えられた 2点

その中からたった一つしか覚えていなかった場合
どんな風にヒントを出せばよいのでしょうか?

ヒントは一つずつ、ゆっくりと出してあげましょう。
「桜」という答えひとつしか出なかった場合には
「動物もありましたよねぇ・・・」
という感じです。
決して
「動物も乗り物もありましたよねぇ・・・」
と複数のヒントを出してはいけません。
混乱を招き、検査の結果に影響が出ます。

ヒントを聞いて正解できた 1点

質問(8)5つの品物を覚えてください

まず、5つのものを選び、1つずつ名前を言いながら並べ、覚えてもらいます。
5つ名前を言って並べたら隠します。
その後何があったか答えてもらいます。

そこで、提示するものですが
被験者にあまりなじみのないものは不適切とされています。

例えば、高齢者に携帯電話などは日ごろから馴染みがありません。

また、提示する品物に連想させるものがある場合は避けてください。
例)鉛筆と消しゴムなど

提示する品物は、1 つずつゆっくりと名前を言いながら目の前に置きましょう。

「これは時計ですね」

「これは鍵ですね」

と本人の前に提示し、
「これは何ですか?」
と確認しておいてください。

「これからこれらを隠しますから、何があったか言ってくださいね。
 順番は気にしないで、思い出した物から言ってみてください」

と机の下にでも隠してテストします。

すぐに答えられなくても、なるべく答えられるように
焦らず時間を与えてあげましょう。

各1点 合計5点

質問(9)野菜の名前を10個答えてください

知っている野菜の名前を言ってもらいます。
10秒答えに詰まったら終了です。

これは野菜の名前をどれくらい知っているのか?
というテストではありません。

これは言葉の流暢性のテストと言われています。

また同じ野菜の名前が重複して答えても
「それはさっき言いましたよ!」
と解答するのを遮っていけません。
たとえ答えが重複してもそのまま紙に書き出していき、重複した物をあとで減点していきます。

正解数5問以下は0点、6個目以降各1点 合計5点

この得点方式は
この検査を作成するにあたって
認知症高齢者の平均出現個数が約5 個
健常高齢者の平均出現個数が約10個であったため
5問以下の正解は0点、6個目から加点の各1点となったようです。

また、思い浮かぶ、連想する品物を他に変更してはいけないとされています。
なぜ野菜の名前なのか?
女性の方が有利な設問ではないのか?
という疑問があるかもわかりません。

それは、この検査を作成するにあたって、
すべての設問に地域差や性差がないもの
ということで作成してあるためだそうです。
野菜の名前については、地域差や性別の違いで差が認められていないそうです。

では、実際に医師がどんな感じで使用しているかを見てみましょう!

明るいおばあちゃんです!(笑)


使い方の補足

この長谷川式認知症スケールを使うことに関しての補足です。

あくまで参考程度にしてください

認知症の判定については専門家が行うものであり、
個人が行う判定は、
あくまで目安程度にしておいてください。

ですから、
検査の結果が悪くても悲観せず、
専門家の診断を受けてみてくださいね。