不動産の相続

相続って人生においてそう何度も経験するものではありません。
まして不動産を相続することについてみなさんあまり詳しくはご存知ありません。
そんな方のために少し不動産の相続について知っておいて欲しいことを紹介いたします。

  1. 不動産を相続するが相続税が心配?
  2. 不動産を相続する時の必要書類は?
  3. 不動産の名義変更する手続きの相続登記は?
  4. 不動産なんかいらない?相続放棄します!は通用するか?

不動産を相続するが相続税が心配だ

相続税

不動産を相続する時に多くの方が「相続税」のことを心配されます。
でも、たいていの方は相続税のことはあまり心配しなくても大丈夫なんです。
相続税を支払わなければいけない方ってだいたい5%~7%程度といわれています。
100人いて5人~7人程度しかいないんです。

でも、心配ですよね?
ですから少し相続税のことを知っておきましょう。

まずは相続税の基礎控除額です。
この相続税基礎控除額以下の相続ならなにもしなくても大丈夫です。
相続税基礎控除額=3000万円+(600万円×法定相続人の数)
です。
いかがですか?
お父さんやお母さんの残してくれた遺産ってこれ以上ありますか?

と、ここで問題なのが不動産の評価の仕方です。
現金などはそのままの金額が相続税評価なのですが不動産はちょっと特殊な評価で算定します。

相続税評価額

ここではまず「今回の相続で相続税がかかるのか?」という目安を把握するためを目的とします。
もしも相続税がかかりそうな場合にはやはり専門家の「税理士」に相談する必要があります。
まずは今回の相続の遺産がいくらあるのか?を把握しないといけません。
特に不動産はその評価の仕方が特殊ですので知っておいてください。

土地は路線価で評価する

ほとんどの場合は土地の相続税評価は「路線価」を採用します。
別に路線価でなくてはならないというわけではないのですが、公に公開されていますし不動産鑑定評価と違って費用もかかりません。この路線価は国税庁のページで誰でも調べることができます。
国税庁の路線価のホームページ

するとこんな感じで各道路に値段がつけられています。(㎡単価です)

路線価図

単純に面積×路線価=土地の相続税評価額
と考えてもいいかもしれません。
本来は間口狭小率・奥行き逓減率・角地補正などさまざまな補正をかけますがここでは目安として調査する目的ですのでそこまで厳密な計算の説明はやめておきます。

建物は固定資産評価額で評価する

建物は固定資産評価額が相続税法上の評価します。
これは毎年固定資産税の請求書にも記載されていますし、もしくは役所に行けば固定資産評価証明書を請求してもよいでしょう。

固定資産税・都市計画税納税通知書

住宅用地の特例措置
住宅用地の特例措置

貸家建て付け地評価

その不動産が賃貸アパートや賃貸マンションなら借家権がついているということでさらに評価減となります。
先の路線価図上部に借地権割合が記載されています。
借家権割合は30%ですので
貸家建付地評価額=相続税評価額×(1-借地権割合×借家権割合)
借地権が60%なら100%-60%×30%で元の相続税評価額の82%となります。
建物は借家権割合を差し引いた割合の70%となります。

これが賃貸マンションや賃貸アパートを建築すると相続税対策になる!といわれる理由です。

なんと80%も評価減になる小規模宅地の特例

正式には「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」というのですがここでは一般的に呼ばれる「小規模宅地の特例」としてご説明いたします。

これは親から不動産を相続する時に一定の要件を満たせば最大80%の相続税評価額を引き下げる制度です。
詳しくはまた詳細ページにてご説明しますからここでは時生活居住用宅地の概略だけにしますね。

居住用宅地の場合330㎡までを8割減の相続税評価になります

居住用宅地とは亡くなった親(被相続人)が自宅として使っていた宅地をいいます。
この宅地の相続税法上の評価額を330平米まで最大80%減額する制度です。

ただし、これにはだれが相続するのか?という条件が付加されます。

妻などの配偶者か同居の子供が相続する場合

亡くなった親の配偶者(妻や夫)が居住用宅地を相続する場合には無条件で適用されます。

亡くなった親(被相続人)と同居していた子供がその敷地を相続し、相続開始後も引き続き住み続け相続税の申告時期まで所有していることが条件となります。

別居の子供が相続する場合

亡くなった親がすでに片親で同居の子供もいなくて子供が全員別居の場合はどうなるのでしょうか?

われわれ相続にかかわる専門家の間では「家なき子」と呼んでいますが、相続開始前3年以内に自分で家を持っていない子供が相続税の申告期限まで宅地を所有していることが条件となります。

この小規模宅地の特例制度はかなり相続税節税に大きな効果があるため、時には子供さんに「相続税節税のためにいまの家を売ってしばらく賃貸で暮らすか?親との同居を考えてみませんか?」とお願いすることもあります。

相続税を計算する流れ

ここまででだいたいの親の財産の相続税法上の評価額がわかりますよね。
これで相続税の基礎控除額以下なら問題ありません。
※小規模宅地の特例などさまざまな特例措置を利用するなら申告が必要ですから注意してください。
では、これを基に相続税を計算しなくてはいけません。

いったん法定相続割合で遺産分割したものとして計算

まずは法定相続割合で各相続人の相続財産の額を計算します。
そこに各相続人ごとに相続税率を乗じて相続税を計算します。

相続税率

相続税の速算表です。

法定相続分に応ずる取得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10%
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1700万円
3億円以下 45% 2700万円
6億円以下 50% 4000万円
6億円超 55% 7200万円
いったん法定相続割合で計算した相続税を遺産相続割合で分配

各自がいったん法定相続割合で相続したものとして計算した相続税を合計し、その遺産分割における割合で相続税を按分する。

以上が相続税の計算の仕方です。
少々駆け足でしたが流れだけ理解していただければ結構だと思います。

不動産を相続する時の必要書類は?

まずは相続必要書類の基本三点セットを揃えましょう。
①亡くなった親の生まれてから亡くなるまでの連続した戸籍謄本
②相続人全員の戸籍謄本
③相続人全員の印鑑証明
ただ不動産の相続以外にも銀行口座の解約などさまざまな相続手続きにこれらが必要になりますから複数準備されておくほうがベターです。

詳しくはこちらのページでご覧下さい
相続手続き

不動産の名義変更する手続きは相続登記

相続登記

昔、小学生の時に先生に言われましたよね?「遠足は家に帰るまでが遠足です!」って
相続手続きも相続登記が終わるまで相続登記ですよ!

不動産の相続登記に必要な書類

上記でご説明した相続必要書類の基本三点セット
①亡くなった親の生まれてから亡くなるまでの連続した戸籍謄本
②相続人全員の戸籍謄本
③相続人全員の印鑑証明
と相続登記ではさらに
④遺産分割協議書
⑤固定資産評価証明
などが必要になります。

ご自分でやろうと思えばできないこともないですが、遺産分割協議書などかなり専門的な部分や相続人同士の話し合いの調整も必要です。
ですからやはり相続登記のプロである司法書士に依頼すべきかと思います。
⇒各相続の専門家を無料紹介

なお1月1日現在の登記上の名義人が原則納税義務者で役所から固定資産税・都市計画税の請求が来ます。そのあたりも知っておいてくださいね。

不動産相続登記費用の目安

相続登記に必要な費用には3つあります。
①相続登記に必要な書類の収集費用
②登録免許税
③司法書士への報酬手数料
です。

相続登記に必要な書類収集の費用

相続登記に必要な書類を収集するために費用です。

名寄せ帳

殆どの役所で一通300円(無料の役所もあります)
この書類は相続した不動産に、漏れや間違いが無いか確認調査する為に取得します。
取得先は、相続した不動産がある市町村役場です。

固定資産評価証明

不動産一件につき数百円になります。
土地は一筆ごとに、建物もひとつの建物ごとにかかります。
この書類は相続した不動産の評価額から後述する登録免許税の計算のために取得します。
取得先は、相続した不動産がある市町村役場です

登記事項証明書

一通あたり600円
これも土地一筆ごとに、建物もひとつの建物ごとにかかります。
この書類は相続した不動産に、抵当権等の担保が付いていないか、他に共有者はいないか等の権利関係を調べる為に取得します。
取得先はお近くの法務局です。

被相続人・相続人に関連する必要書類の収集の費用

相続登記にはこれ以外に法定相続人の確定のためや遺産分割協議書を有効にするための書類も必要になります。

①亡くなった親の出生から死亡までのつながりの付く戸籍謄本等
→1通450円~700円程度
※本籍地を何度も変更している場合は増える場合もあります。
②亡くなった親の住民票の除票
→1通200円~400円

相続人に関連する必要書類収集の費用

①相続人全員の戸籍謄本
→1通450円程度
②不動産を相続される方の住民票
→1通1通200円~400円
③相続人全員の印鑑証明書
→1通1通200円~400円

印鑑証明書以外は司法書士が代行取得できます

亡くなった親の戸籍袖手などはなかなか煩わしいですが、これらはすべて司法書士が職権で代行収集できます。
※印鑑証明書以外
ただ郵送で収集することが多いので時間がかかる場合があります。

相続登記の登録免許税

法務局へ相続登記を申請時に登録免許税がかかります。
この相続登記の登録免許税率は非常に安く固定資産評価額の0.4%です。

司法書士の報酬手数料

その案件の複雑さや各司法書士事務所でも異なりますがひとつの目安は
5万円~10万円
程度ではないでしょうか?
もちろん、これは私の感覚です。

大阪の普通の一戸建ての相続登記の場合は15万円~20万円程度

土地が超一等地にある?何百坪もある?
建物も何部屋もある?
そんなよほどの豪邸でもない限り普通の建売住宅のような場合の相続登記は15万円~20万円程度のことが多いですね。

不動産なんかいらない?相続放棄します!

相続放棄

よく相続放棄で誤解されているのは
「これとこれは相続します!あとこれとこれはいらないから相続放棄します!」
なんて都合よく相続放棄できるものと誤解されている方も少なくありません。
相続するならプラスの財産もマイナスの財産もすべてひっくるめての相続です。
相続放棄するならプラスの財産もマイナスの財産もすべてひっくるめての相続放棄です。

あとよく相続放棄を誤解されているのは
「1円ももらわない財産放棄」と「1円も相続しない相続放棄」では法律上大きく異なるのでご注意くださいね。

相続放棄とは三ヶ月以内に家庭裁判所に相続放棄を申し立てること

相続放棄すればもうその相続とは一切関係がなくなります。
これは「私はその相続人ではありません」ということになります。
ただこれは三ヶ月以内に家庭裁判所に「相続放棄の申し立てをした場合」のみです。

たいていの方はただ単に遺産分割の話し合いで
「私は1円ももらっていないから相続放棄した!」
「あいつは1円も相続しないことに納得した!」
いうケースを相続放棄した!相続放棄させた!と誤解されています。
この場合、後で財産が出てきた(借金も同じ)場合や後で相続登記などの相続手続きをする場合には相続関係人になります。

ただ気をつけて欲しいのは相続放棄すると最初からその相続人がいなかったものとして再び法定相続人の範囲を見直します。
子供たち全員が相続放棄すると今度は最初から子供のいない方の相続として亡くなった親の兄弟など(叔父・叔母・従兄弟)が法定相続人になります。ですから自分たちだけで相続放棄すると他の親戚たちにも迷惑をかけることがあるのできっちりと説明しておいてくださいね。、
相続放棄に関する詳しいことはこちらにも記載しています。
相続放棄

財産管理人が決まるまで管理責任は免れない

ただ相続放棄したから親の不動産とはもう関係ない?とはいえないのです。
相続人がいないと家庭裁判所が財産管理人を選任します。
それまでは管理義務責任者としての管理責任が残っていますから事故や事件が起こらないように注意してくださいね。

なにか少しでも不動産の相続に不安がある方はお気軽に相談してみてください

不動産の相続には法律や各ご家庭の諸事情も関係してなかなか問題が複雑になります。
そんなご不安が少しでもありましたら私がお役に立てることはあるかもしれmせんのでお気軽に相談してみてください。
必ずベストな回答は無理かもしれませんが、ベターな対策はきっと見つかるかもしれません。


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