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逃げられない一人っ子の「親の介護」をどうする?

遺産相続でもめるのは法定相続人がたくさんいる場合です。
その点一人っ子ならば相続ではもめないかもしれません。
しかし一人っ子であるがゆえに頭の痛い問題も沢山あります。
一人っ子なら親の介護も逃げられません。
他に兄弟姉妹がいれば親の介護の負担も分担できます。しかし一人っ子であるがゆえに自分一人で抱え込んでしまうこともあるのです。

だから、一人っ子は「親の介護」と「遺産相続」について早めの準備と対策が必要なのです。
一人っ子だからこそ介護と相続の対策は念入りにしておかないといけません。

大切なことは
親の生活パターンを知る
親の年金額や貯金の額など経済状況を確認しておく
親の交友関係や近所の人間関係を知る
親の気持ちや希望を確認する
介護サービスの情報を収集する
なんです

親の介護したくない一人っ子に介護放棄もできない

一人っ子の親の介護

「おふくろ、また転んだのか?大丈夫か?怪我は?」
「えっ?お父さんが入院したの?」
そんな連絡が故郷から入るたびに一人っ子ののあなたは「そろそろ親の介護を考えないといけない?」と思うものです。

一人っ子の妻が抱える「親の介護」の不安

特に一人っ子の妻の場合、義両親の介護だけでなく実親の介護の不安もあります。
こんなアンケート結果もあります。

10人に7人の一人っ子の妻が自分の親の介護もしている

少々古いアンケート結果ですが明治生命さんが調査した結果があります。

【1人っ子の妻の10人に7人が自分の親の介護もしている】という結果もあります。
女性に注目すると、いずれのケースでも、長女である「あなた(回答者自身)」が主に母の介護に携わっている割合が最も高くなっており、特に一人っ子では、7割にも達する。
引用元:明治安田生命 相続と介護の状況

まだまだ介護は女性に大きな負担が偏っているといえますね。

一人っ子でシングルマザーや独身ならさらに問題は深刻

今はひと昔に比べて晩婚化や離婚が増加しています。
そのためシングルマザーや生涯独身を貫く方も少なくありません。
独身貴族が気楽なのは最初のうちです。
そのうち親が高齢化してくると「親の介護の責任」がドーンと突然その肩にのしかかってきます。

既婚者であれば妻や夫はあなたが一人っ子であることを理解していますから「義両親の介護」にも協力してくれるかもしれません。
しかし、離婚したシングルマザーや独身の方にはまわりに頼れる人などいないのです。
経済的にも精神的にも大変なのです。

遠距離介護になりがちな一人っ子の親の介護

どうしても一人っ子の親の介護は【遠距離介護】になりがちです。
私は「車で30分以上かかるならもうりっぱな遠距離介護ですよ!」と警鐘を鳴らしています。
なぜなら今はまだ月に一度か二度程度しか実家に手助けに行く程度でもいずれほぼ毎日実家に通って親の介護をしなければいけない時期がやってきます。

親の介護で一人っ子の2つの辛い決断は?

親の介護をどうする?一人っ子の決断
一人っ子だからこそ親の介護も自分だけで決めなければいけません。
まわりに相談はできても最終的には自分一人で決断しなければいけないのです。

介護しない?介護できない?介護したくない?

『無理なものは無理ですよ!』
これがたくさんの一人っ子の方の介護のご相談を受けてきた私の正直な感想です。

「では親の近くに引越しをされますか?」
と訊ねると「それは今の仕事を辞めなければいけません!そこまでは無理です!」というお答えが返ってきます。
「では、親を呼び寄せますか?」
と訊ねると「同居も無理ですし、なにより親自身がこっちに来たがってはくれません!」
というお答えが返ってくるものです。

介護離職はお勧めしません。

「私しか親の介護をみるものがいなっから・・・?」
とお仕事を辞めてまで親の介護の決断をする方も少なくありません。
しかし、介護が終わってあなた自身の生活を考えた時に以前ほど好条件の仕事に就けることはかなり難しいと思います。

介護放棄!それもひとつの決断です。

「親の介護からできるだけ逃げ出そう!」
こんなことを言うと「なんて親不孝なことをいう奴だ!」と叱られるかもしれません。
でも、無理をすればするほどいつか爆発してしまうのも介護の現実なのです。
だからこそ「立ってるものは親でも使え!」というくらい利用できるものはとことん利用しなければいけません。

一人っ子だからこそケアマネージャーを味方につける

他に頼れる人がいないのが一人っ子の親の介護です。
そこで味方につけなければいけないのが「ケアマネージャー」です。
介護サービス情報を的確に仕入れていかに親の介護を楽にできるか?
これはやっぱりケアマネージャーとの密なコミュニケーションでしか実現できません。

自分に合わないケアマネなら変更すべし

しかし、たくさんのケアマネージャーと接している私としてはめっちゃくちゃサラリーマン気質のケアマネージャーもたくさんいるのも現実です。
こっちからなにかアクションを起こさないとなにも提案してくれないケアマネージャー
なにか相談しても「それはうちの業務とは関係ありません!」と素っ気ない返事ばかりのケアマネージャー
もし、少しでも不信感があれば介護サービスを受けている事業所にケアマネージャーの変更をお願いするか地域包括支援センターに相談してみるものよいかもしれません。

遠距離介護か?親を呼び寄せるか?

限界まで遠距離介護を頑張り続けるか?
それとも早めに老人ホームなど介護施設への入居を進めるか?
親の気持ちを考えたらどちらも辛い決断です。
遠距離介護はあなたの金銭的にも時間的にも精神的にも大きな負担を強いります。
いずれそれも限界がきてしまうかもしれません

一人っ子だからこそ親の収入(年金)や財産(預貯金・実家の売却相場)を把握しておく

一人っ子の親の財産管理
一人っ子だからこそ親の収入(年金)や財産(預貯金・実家の売却相場)を把握しておくことがすごく大事です。
なぜならお金があればそれだけ手厚い介護サービスを受けさせることができますし、その分 一人っ子のあなたの介護の負担が軽くなるからです。

同居か?老人ホームか?

同居するにも親を呼び寄せて親子が互いに近くで暮らす「近居」のためにも親にいくらの資産があるかも知っておく必要があります。

老人ホームも正直価格帯によってはそのサービスや質に大きな差があります。
毎月15万円程度(利用料12万円介護自己負担分3万円程度)の老人ホームと毎月20万円(利用料17万円介護自己負担分3万円)の老人ホームでは雲泥の差があるように感じるのは私だけでしょうか?この老人ホーム利用料5万円の差でこれだけ違うの?と驚くことが少なくありません。
しかし、この5万円の捻出が問題なのです。
親の年金だけでは賄いきれないことも事実。
しかし、親の年金と預貯金だけではどこまで持続できるかも不安です。
だからわたしはこんなことをお勧めhしているのです。

親戚の小言なんか気にするな!

親戚の高齢者から「親の介護を人任せにするなんて!(怒)」と小言のひとつも言われるでしょうがそこは右の耳から左の耳にスルーしちゃいましょう。だってそんなことを言っている親戚もあと十年もすれば自分たちも同じ立場で子供の愚痴を言っていますからね。
ましてこれだけ親戚づきあいの薄くなった現代です。
ひょっとしたら親の葬儀が終わったらもう二度と会うことはないかもしれませんから・・・

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一人っ子の相続の問題点と解決策

一人っ子の相続
一人っ子ならば他に兄弟がいる場合と異なり遺産分割についてなにもなやむことはありません。
お父さんが亡くなったのなら法定相続人はお母さんと一人っ子のあなた
お父さんとお母さんが亡くなれば法定相続人は一人っ子のあなた1人だけです。
ですから他の方が悩むような『遺産をどう分ける?』ということに頭を悩ますことはありません。

一人っ子の不動産の登記名義変更に遺産分割協議書は必要か?

法定相続人が二人(片親と一人っ子)ならば通常の相続のように遺産分割協議書が必要になります。
しかし、一人っ子の場合は相続登記もせず放置されている場合が少なくありません。

法定相続人が1人しかない場合なら遺産分割協議書は不要になります。
そもそも、遺産を分ける話し合いをする他の相続人がいないのいですからね。
ただし相続人が一人っ子である相続人が他にいないことは戸籍で証明しなければなりません。
他の相続手続きにおいても、法定相続人が一人しかいないのですから不動産の移転登記も単独で行うことができますし、預貯金の名義変更や解約も法定相続人が単独で行うことができます。

しかし、一人っ子ならではの相続で頭の痛い問題もあるのです。

一人っ子が相続放棄したらどうなる?

「親に大きな借金があるわけでもないのに相続放棄だなんて?」
と思う方もたくさんいるはずです。
でも、私のところに一人っ子さんから「相続放棄できませんか?」というご相談も少なくありません。
それは
『田舎にある不動産はこれから維持管理も大変だしもう田舎には帰る予定がないので相続放棄したいのですが・・?」
というご相談です。

もはや田舎の不動産は負動産?

今は田舎の空き家をどうするか?が大きな問題です。
都会に暮らす一人っ子
田舎にある親名義の不動産
維持管理がとても大変なのです。

相続放棄は相続が発生してから三ヶ月以内に家庭裁判所に申し立てる

よくあるご相談が「相続放棄したいのですが・・・?」と言われてお話を聞くともうすでに親が亡くなってから数年立っている場合も少なくありません。
その場合はもう相続放棄を認めてもらうのはもう難しいと思います。
ですから、「もう田舎の家はいらない?!」と考えているなら予め家庭裁判所にすぐに相続放棄を申し立てることを考えておかないといけません。
ただし、「これは相続してそれは相続放棄します!」は通用しないのでご注意ください。
すべて相続するか?すべて相続放棄するか?
二者択一です。
このあたり限定承認という相続のしかたとごちゃごちゃに誤解している方が多いです。

一人っ子が相続放棄したら「叔父・叔母」が相続人なってしまう

相続放棄すると最初からその相続人はいなかったものとして法定相続人を再度決まります。
そうすると、一人っ子のあなたが相続放棄すると「子供のいなかった夫婦の場合と同じ法定相続人になります。
つまりあなたの叔父さんや叔母さん(またはその子供である従兄弟・従姉妹たち)が法定相続人なります。
ですからその方々に無断で相続放棄すると後々トラブルにもなりかねません。
一人っ子のあなたが相続放棄するならその方々の相続放棄の手続きも手伝ってあげるべきかもしれません。

一人っ子は相続税に不利

一人っ子の場合相続税の基礎控除額が少なくなります。
通常 3000万円+600万円×法定相続人数が相続税の基礎控除なのですが、一人っ子の場合は相続税基礎控除額が少ないので気をつけないといけません。

一人っ子の相続税対策

意見はいろいろあると思いますが相続税がかかるほどの遺産を親が持っているなら私は最初の相続の時(普通お父さんだと思います)にはお金や預貯金は親が相続して実家などの不動産は一人っ子の子供が相続するほうがよいかもしれないと考えています。
今は年金だけでは老人ホームなどの費用もすべて賄いきれません。
手厚い介護サービスを受けさせてあげたいのならやはりそれなりの費用を覚悟しないといけません。
一人っ子のあなたができない介護の部分をお金で解決しなければいけないのです。
そんな時、もし親の老後資金が底をつきかけたらどうしますか?
実家の不動産を売って親の介護費用を賄おうとしてもすでに親が認知症で実家の売却ができない?というケースに私がよく遭遇するからです。
もちろん成年後見人という制度もあるのですが自宅の売却を家庭裁判所に認めさせるのはなかなか難しいことが多いいのでご注意ください。

相続税がかかるなら一人っ子は家は買うな!

相続税がかかるなら一人っ子は家を買うな!」と言われて『?』と疑問に思うかもしれません。
相続税節税の大きな対策に「小規模宅地の特例」というものがあります。
これはなんと不動産の相続税評価の土地の部分を80%減
つまり1億円の相続税評価の土地を2000万円に引き下げてくれる特例です。(330平米まで)
この適用には同居の家族が相続するか?過去三年間にマイホームを所有していない方に限って適用されます。
ですから、もしも親が亡くなり相続が発生することが予想されそうなら「親と同居」か「マイホームを持たない?」という選択も考えないといけないのです。
意外と私のほうにも相続税対策として一人っ子の方のマイホームを売却するお手伝いもよくしています。
※これを小規模宅地特例制度の「家なき子」といわれています。

一人っ子だからこそ親の介護や相続について相談できる相手が必要

一人っ子のあなたのまわりに親の介護や相続について腹を割って相談できるお知り合いやご親戚はいますか?
できれば早い段階から相談しておくことをお勧めします。
なぜならその決断はとても辛いものであり簡単にはできないものだからです。
もしも、誰も信頼できる相談相手がいないのなら?
相談してもなかなか決断できないならお気軽に私のほうにも相談してみてくださいね。

笑顔の江本

不動産の相続には法律や各ご家庭の諸事情も関係してなかなか問題が複雑になります。
そんなご不安が少しでもありましたら私がお役に立てることはあるかもしれmせんのでお気軽に相談してみてください。
必ずベストな回答は無理かもしれませんが、ベターな対策はきっと見つかるかもしれません。


老人ホーム「どこに?」「どんな?」「いくらの?」だけでも調べておきませんか?
いつか介護の限界がきた時に慌てないために、予め老人ホームのことを調べておくことをおすすめします。
意外とそんな時にケアマネージャーがアテにはならないからです。
※系列会社の老人ホームしかすすめない。
※子供が親を呼び寄せる場合など地域が離れた老人ホームの情報は知らない。
※独立系ケアマネは老人ホーム内部の情報は知らない。(評判など)
※いろいろなタイプの介護施設の中から選ばせてくれない。
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