遠方の不動産の売却
親から不動産を相続しのはいいけれどそれが遠方に在ればその管理にほとほと頭を悩ませてはいませんか?
この前、強い台風が来たらしいが雨漏りはしていないか?
もう何年も行っていないがどんな状況なんだろうか?心配だ?
そこでちょっと実家の状況を確認しようと思ってもわざわざ飛行機や新幹線に乗らなければいけないかもしれません。車で行こうにも高速代やガソリン代も負担になります。
最初は四十九日法要や一周忌法要などで足繁く通ってはいても1年二年と経つとだんだん足が遠のくの普通です。そんな相続した不動産を放置してご近所に大迷惑をかけている方は少なくありませんしそのことが今社会問題化しています。

相続した遠方の不動産でもう誰も住まないならできれば早めに売却して気軽になりなりたいものです。
実家売却の正しい手順には相続専門不動産会社に相談すれば良い

でも、なかなか相続不動産の売却、特に遠方の相続不動産の売却には腰が重くなりがちですよね。
なぜなら売却を依頼した不動産会社とちょっとした打ち合わせのために新幹線や飛行機に乗ってまで現地に行くのは大変ですからね。
そんな「相続した遠方の不動産の売却を「できるだけ楽に終わらせたい!」とお考えの方に知っておいて欲しいことだあります。

もしやり直し?ともなると大変なのが相続した遠方の不動産の売却です

不動産の売却のやり直し
遠方の不動産はあなたの自宅からどれくらい離れていますか?
車で1時間?2時間?
それとも飛行機や新幹線に乗らないといけませんか?
現地へ行くのにもそんな大変な時間とお金がかかるのですが、やはり少なくとも3回~4回は現地に行かなくてはいけません。

1回目は売却を依頼する不動産業者を決めるために現地に行かなければいけません。

やはり一度も顔を会わせたことのない不動産会社に全幅の信頼を置くのは少し危険です。
僕も含めて不動産会社ってやっぱりいかがわしい会社も少なくありません。(汗)
たとえ大手であっても不動産会社で一番重要なのは「信頼できる営業マンかどうか?」です。
入れ替わりの激しいのがこの不動産業界ですから次から次へと人が入れ替わります。
経験などせずに入社早々すぐに営業の最前線に放り出されるのがこの業界の常識です。
下手な営業マンにあたると悲劇のこともあります。
ここはしっかりと担当者の資質や性格を確認するために実際に会って話を聞いてくださいね。


こんなことは私たちの間では日常茶飯事です。
特に大手さんが激しいなぁ・・・(涙)

2回目は「売買契約」です

もしうまく売却の話が進んだとしても次は売買契約です。
通常、手付金として売買金額の10%程度を手付金とした売買契約が結ばれます。
不動産売買での購入者はたいてい相続された遠方の不動産の近くに住む方がほとんどです。
そのため売買契約締結のために現地まで足を運ばなくてはいけません。

契約書を郵送でやりとりする「持ち回り契約」という手段もあるが売主・買主双方に不安も残る

遠方に住んでいる場合、新幹線や飛行機に乗ってまでわざわざ契約する場所まで行くのは大変ですよね?
そんな時には「持ち回り契約」といって郵送で契約書をやり取りして行う方法もあります。
不動産会社が作成した契約書原本を買主に郵送し、買主が署名・捺印し予め定めた期日に手付金を所定の口座へ振り込みます。
※その間に契約書を売主に郵送
その後売主は契約書に署名・捺印し、手付金が振り込まれていることを確認後、不動産会社または買主へ返送する売買契約のやり方です。

持ち回り契約に不安がる買主も少なからずいます

私の場合は、バラバラにはなりますが出来る限り売主・買主さんの所まで出向くようにしています。
郵送だと「そんな内容だとは知らなかった。」などと苦情の出る可能性もあります。
売主の居住地、買主の居住地まで出向いて契約書内容を時間をかけて説明の上で署名捺印をいただきます。
※ただし、低額物件は難しい場合もあります。(10万円程度の手数料では交通費も出ません)

それでも持ち回り契約に不安がる買主さんもいます。
どんな人かもわからない人に多額の手付金を振り込むのはちょっと?
手付金を持ち逃げされませんか?
と不安がるのです。
そのお気持ちもよくわかります。
私たちはそのために供託金を公的機関に収めているので万一の時でも安心ですよ!」
と説明しても納得してくれないことも多いのです。

笑顔の江本

物件は気にいってはいても、契約のやり方で売却話が流れた?
というケースもあることを知っておいてくださいね。
できれば、大変なことは重々承知の上ですが売買契約の場所までなんとか足を運んでいただくことをお願いしています。
または手付金なしの一発決済にしていただくこともあります。

3回目は残金決済です

無事契約も終わり買主の住宅ローン審査も終わり後は残代金の取引のみ?
そこで最終的に物件引渡しと同時に残代金の授受を行なう決済になります。
ここでもやはり現地の近くの銀行の支店にて行なわれることが予想されます。
最終的な不動産登記名義変更の手続きのため司法書士が権利証や名義変更に伴う必要書類と署名捺印、もちろん本人確認のうえ署名押印を行ないます。

このように遠方の不動産売却には最低でも3回は現地に行かなければなりません。

もしどこかで不備や問題が起こればやり直し?

「売却を任せた不動産会社だが対応に問題があるので変更したい!」
「売買契約はしたけれど買主の住宅ローンが審査落ちで白紙解約になった!」
「物件の状況説明に現地に行かないといかなくなった!」
などなどさまざまな事情で何度も足を運ばなくてはいけなくなるのでは精神的・経済的・時間的にも相当な負担を強いられてしまいます。
そこでできるだけ楽に!簡単に!遠方の不動産売却をするための注意点や手順をお話させていただきますね。

相続した遠方の不動産売却の手順と注意点

遠方の不動産売却の注意点
普通の不動産の売却と基本的には同じなのですが、やはり遠方に在ることで少し手順や注意点が異なる点もたくさんあります。
気軽に現地に行ったり、不動産仲介会社や購入を考えるお客様にも会うことも難しいですからね。
なにかひとつでも欠けるとまた一からやり直しでは遠方にあるためにその労力が無駄になっては大変辛いものです。
親から相続した不動産の売却を得意としている私たち実家相続介護問題研究所|キーライフジャパンが体験談も含めてご説明させて頂きます。

実家の片付けはお済ですか?特に遠方の不動産なら大変です!

実は相続した遠方の不動産の売却に先立って考えて欲しいのが「実家の片付け」です。
みなさん実家の片付けのことを安易に考えている方ってものすごく多いんですね。
本当に実家の片付けって大変なんです、肉体的にも精神的にもです。

綺麗にすっきり片付いている家のほうが早く!高く!売れやすい

一度売却の売主ではなく購入の買主の立場になって考えてみてもらえませんか?
・昨日まで住んでいたかのような生活感であふれているお家
しかもそこにはお仏壇や介護ベッドなど第一印象最悪のお家
・反対にリフォームまではしていないけれどすっきり片付いているお家
あなたなら物件内覧時にどちらが好印象だと思いますか?
そうですよね?
やっぱりきれいにすっきり片付いているお家のほうがとは一般のお客様には好印象を与えます。

どんなに低価格帯の家であってもマイホーム探しのお客様は、マイホーム購入後のバラ色の生活に胸を大きく膨らませれます。そんなイメージがなかなか湧かないんですよ、いろんな家具や荷物が放置された状態ではね(汗)
「きれいにリフォームしたらピッカピカのきれいなお家に生まれ変わりますよ!」と苦しい営業トークを繰り広げている私ですが「イメージは湧かない?」「いくらかかるかわからない?」のでなかなか苦戦するのが現実です。
ですからできれば売却前に実家の片付けは済ませておいて欲しいのです。

あわや「手付金倍返し!」の契約解除までいきかけたこともあります

実家の片付けに着手したのはいいけれど遅々として進まない?
これ、ほんとに多いケースです。
片付けようにもひとつひとつの物に親との思い出が蘇ってきてしまって手が進まない。
また他の兄弟姉妹たちの日程調整などが難しくて協力が得られないこともあります。

「◎◎さん、そろそろご実家の片付け 急いでください!残金決済の期日が迫ってきています」
とお願いしても
「そんなこっちは悲しい気持ちでやっているのよ!こっちの気持ちもわかってくれないの!」
と逆キレされることも珍しくありません。
しかし売買契約とは売主買主が交わした約束事です。
「何月何日までに引き渡します!」という約束を守らないと契約不履行でペナルティが発生します。
このためあわや「手付金倍返し」という契約解除寸前にまでいったこともありました。
※その時にはもう遺品整理業者に急いで依頼して一気に片付けていただきました。

やはり遠方の不動産の片付けは一気にするため遺品整理業者に依頼すべきかも?

ただでさえ大変なのが実家の片付けです。
それが遠方の不動産ともなると普通の何倍も大変です。
やはりお金のかかるのはやむおえませんが遺品整理業者に依頼して一気に短期間で片付けることも覚悟しないといけません。

相続人は全員、今回の売却に賛成ですか?

相続した不動産の売却を専門としているのが私たち実家相続介護問題研究所|キーライフジャパンですので毎月たくさんのご相談があります。
相続不動産のご売却の相談を受けたときには
「一度お時間を調整してもらって相続人さま全員とお会いさせていただけませんか?」
とお願いしています。
お会いできなくてもお電話やメール(SNS)などでなにかしらコンタクトをとらせていただいています。
なぜなら・・・

いざ売却話が進んでくると突然反対する相続人も少なくありません。

これは私たちが何度も経験している問題です。
窓口になっていただいている相続人のひとりだけと売却話を進めていてはいけないことも多いのです。
購入希望者も見つかって後はもう「売買契約の日程を決めるだけ!」という段階になって突如「待った!」をかけてくる相続人が出てくるケースもあるのです。

それは「売却金額」に不満があるからかもしれません。
それは「売却金額の分け方」に不満があるのかもしれません。
また意外とそれ以外の理由のこともあるのです。(実はこれが一番多い)
それが相続不動産の売却の難しいところです。
顔では「わかった!」と了承してはいても心の中では「反対!」というケースもあるのです。
そんな場合はなにか難癖をつけてこの売却話を潰そうとするのです。

特に「お金の分配の仕方」など曖昧にせずきちんとはっきり兄弟姉妹で話し合っておいてください

相続した不動産が共有名義の場合、誰かひとりが先走りして遠方の不動産の売却を進めがちです。
しかし、くれぐれも他の相続人とのコミュニケーションをおろそかにはしないでください。
ちょっとしたボタンのかけ違いが大きな誤解を生むことも少なくないのですからね。

特に売却代金の分け方も予めはっきりとさせておくことを強くお勧めします。
お金のことは得てして先送りしてしまいがちですが、それでは我々不動産会社だけではなくせっかくの購入希望者にも大きな迷惑をかけてしまうのです。

相続登記は済ませておきましょう

亡くなった方が売主となって契約書に署名や押印はできませんよね。
ですから売買契約前に相続登記を済ませておかないといけません。
そこで初めて売主が確定できるのです。
「これは私が相続することになっていますから大丈夫です!」と言われて契約したら私たちも責任を問われるのです。
ただ、相続登記って時に時間がかかることもあるのです。
亡くなった方のオギャーと生まれてから亡くなるまですべて連続した戸籍が必要なのです。
この戸籍の取り寄せに時間がかかる場合もあります。
また、親が離婚再婚して複雑な法定相続人の場合も気をつけてください。

買主もそれほど気長に待っていてはくれません。
売主側の売却準備が手間どっているとさっさと他の物件に逃げていってしまいます。

相続登記を共有名義にしたら原則契約や決済には全員立ち会ってください

今はコンプライアンスがうるさく契約や決済には売主本人が立ち会わなくてはいけません。
相続した不動産の登記を複数人の共有名具にした場合は原則名義人全員が立ち会わなくてはいけません。
遠方の不動産の売却の場合はそのあたりも考慮しておいてください。

抵当権の抹消

もうすでに返済が終わっている場合の抵当権がついたまま放置されていることもあります。
特に銀行など金融機関がどんどん合併吸収されてすでにその抵当権者の名前の金融機関が無くなっていることもあります。
この場合、抵当権抹消の書類を取り寄せるのに時間がかかることもあるのに注意してください。

笑顔の江本

私もその銀行名を聞いて
「え~っと、たしかあそこに吸収されて名前が変わってまた合併して・・・」
とすぐにわからないことも多いです。

遠方の不動産の売却はとにかくやり直しや失敗できないようにしておくのが重要

近くに住んでいるのならちょっとのやり直しなら対応できるのですが遠方の不動産の売却はとにかく事前に準備周到になっておかなければいけません。私も以前、遠方から来られた売主様が権利証を間違えて持参され当日の取引が流れて大問題になったこともあります。
とにかく売却を依頼した不動産会社や司法書士とは美津に連絡をとりあって面倒くさがらずに書類などもチェックしておいてくださいね。

相続した遠方の不動産売却で不動産会社の選び方

遠方の不動産売却を依頼する
やり直しが大変なのが遠方の不動産の売却です。
そこにはやはり経験豊富は不動産会社が良いのですが地元ではないので評判もわかりませんよね。
ですから遠方の不動産売却で依頼する不動産会社のこともよく知っておきましょう。

意外と使い難い大手不動産会社

私もよくお取引させていただく大手不動産会社さんですが、とにかく融通が利かない?ということも多いです。
「会社の規則でそうなっているので・・・」
と一切 臨機応変に対応してくれないのです。
とにかく遠方の不動産の売却では想定外のこともよく起こります。
そんな時に臨機応変には対応してくれないのです。(汗)

相続案件に長けた不動産会社がよい

単純な不動産売却ならいざ知らず、特に相続案件では特殊な事情がよくあります。
そのあたりはあまり相続案件の経験の無い営業マンだとうまくことを運べません。

特に相続人間の意見調整は難しい

相続人間の意見調整ってとにかく大変です。
思っていることと正直に反してくれるとは限らず、なかなか本音も打ち明けてはくれません。
そのあたりをうまく気持ちを汲み上げて売却を進めていかないといけないのです。

買主は誰?一般顧客?or不動産買取業者?

遠方の相続不動産の場合、一般顧客ではなくプロの不動産買取業者に売却することも珍しくありません。

確かに値段は少し低い目になるのですが
・残置物もそのままでもよいこともある。
・値段の駆け引きがない。
・ローン特約はつかない。(一発決済も可能)
・さまざまな事情に臨機応変に対応してくれる。
など大きなメリットもあるのです。

親から相続した不動産は築古のオンボロ物件?ということも多いのでなかなかそのままでは一般の方にすぐには売れません。
やはり不動産買取業者が取壊して建て直す(建売住宅)か?大規模リフォームしてピッカピカにきれいにして売る?しか方法がないことも多いです。
また一般の購入者で売却が決まってもその住宅ローンの手続きに時間がかかることもあります。
※契約してもローン特約がつくのが一般的ですからローン審査が通らなければ白紙解約でまた一からお客さま探しのやり直しです。

高値で買い取る不動産買取業者のネットワークは一般住宅仲介会社と少々異なる

実は私も20数年前には不動産買い取り会社に勤務をしていましたのでよく理解できるのですが、
不動産買取業者のネットワークと一般仲介会社のネットワークはかなり異なります。
そのあたりの事情もしっかりと理解して不動産会社をお選びくださいね。

相続した遠方の不動産売買契約や決済は1発決済?手付け契約?

不動産手付金
特に遠方の不動産の売却では契約も決済も同時に行なう一発決済は魅力的です。
たった1回ですべてが終わるのですからわざわざ遠方から来られる売主さんには助かります。
ただこれはやはり不動産買取業者さんへの売却の場合のみとなることが多いです。
普通の一般の方はやはり不動産は大きな買い物ですから銀行借り入れを行うのが普通です。
ですから普通は売買金額の1割程度の手付金と1ヶ月後に売買算代金決済取引となるのが普通です。

ただ、事情によっては一発決済の道もあることを知っておいてくださいね。

相続した遠方の不動産売却で司法書士の立て方

司法書士に契約を立ち会わせる
大手不動産会社では認めてくれないこともあるのですが遠方の不動産売却で楽sにする方法もあります。
先ほどもご説明したとおり原則契約や決済には相続関係者全員が立ち会うのが原則です。
しかし、人数が増えれば増えるほどその日程調整が難しいものです。

契約時に司法書士に立ち会ってもらう

司法書士って買主指定のこともいいです。(銀行指定もある)
しかしそのあたりもうまく調整して予め担当司法書士を決めておき、その司法書士に契約時に立ち会ってもらうのです。
そlこで決済時には立ち会えない相続人がいる場合は予め決済用の書類に署名押印や必要書類の確認を行なってもらいます。
そうすれば残金取引時には代表の相続人さんだけで取引を行なうこともあります。

買主が売主のところまで行って契約決済することもある

売主がどうしてもその不動産のある地域にまで契約や残金決済取引に行けない事情のことも私たちはよく経験します。
売主がもう高齢で移動できない?
忙しすぎてそんな時間の余裕が取れない?
複数いる相続人の調整が難しい?
などなどさまざまな事情や理由がある場合があります。

その相続不動産物件の状況にもよりますが、買主に売主たちの都合の良い場所にまで来ていただくことをお願いする場合もあります。
普通の一般の買主ではそれは無茶というものですが、不動産買取業者(それも全国展開している会社)の場合になら可能なこともあるので私にご相談してみてくださいね。
必ず可能ですとはとてもお約束はできませんが、あらゆる可能性を探って努力はいたします。

以前にも大阪にある物件の契約や決済を東京でお取引させていただいたこともあります。
少しお値段的には不利になることも正直ありますが背に腹は代えられない事情の場合も少なくありません。
私たちは売主の事情や状況にあわせて遠方の病院や老人ホームにまで出かけてまで売買のお手伝いをさせていただくことも多いです。
最近では海外在住者の方からもご相談もあります。
参考:海外在住者の相続手続きや相続不動産売却は1回の帰国で完了させよう

相続した遠方の不動産の売却にはとにかく手がかかることを覚悟してください

遠方の不動産売却
大事な大事な親が遺してくたのが相続した不動産です。
たとえ遠方で面倒であってもくれぐれも慎重に行なってくださいね。

またなにかわからないことや不安なことがあればお気軽に相談してくださいね。