親の会社を継ぐ二代目問題が相続で兄弟でもめる!相続トラブル

事業承継の相続

ご実家での親の商売や会社・事業の後継ぎの子供と他の相続人とが相続をめぐって争いになることがあります。この長引く不況ですから、ご両親と一緒になんとか実家の商売・事業を守りとおしておられたことでしょう。 そのご苦労は、私も小さいながらも会社経営者として痛いほどよくわかります。
しかし、 商売・事業の売り上げも少し落ちてきた? 会社の経営も苦しい?
そんな時に、急にご両親が亡くなりでもしたら・・・・

「遺産分けのために工場やお店を売る?」 しかしそれでは「会社やお店が潰れる?」 まさしく相続倒産という事態も起こりうるのです。

会社の相続で兄弟でよくトラブルになるケース

跡を継いだ長男 vs サラリーマンとしてよその会社で働く次男
親の会社で働く長男は後継者として親の会社を継ぐつもりで頑張ってきました。
そんな折、創業者であった父親が亡くなり会社の相続をすることになりました。
外でサラリーマンとして働く次男が長男と同じ遺産相続の権利を主張してきました。
遺産として株式を同じ割合で次男に渡せば経営自体に大きな問題が出てきます。

親の会社を継いだ息子 vs 母親の介護をしてきた娘
親から会社を引き継ぎ懸命に経営をしてきた息子は実母の介護は姉や妹に任せきり。
※この厳しい社会情勢で母の介護はそこまでできません。
そんな母も亡くなってしまった時に姉や妹から遺産分割の請求が出てきて頭を抱えてしまうこともあります。
なぜなら、相続税節税のため配偶者控除を適用して親の会社の株式は母親に相続させることも多いからです。
相続は一番最後に優しくしたものが勝つ!ことがあります。
母親は姉や妹に有利な遺言書まで書いていたケースまでありました。

会社社長の親が亡くなったらすぐに行なわなければいけない相続手続き

子供の誰かが後継ぎ(将来の二代目)として親の会社に長年勤務して、ある意味「帝王学」を教わってきたかもしれません。それは家族の暗黙の了解だったと思います。でもいざ相続になるとその「暗黙の了解」がもろくも崩れ去ることもあります。
「会社経営」や「商売哲学」や「職人技術」は教わってきたとしても「会社の相続」は学んでいなかったのではないですか?

親の商売は「◎◎商店」レベルの個人事業だったら?

親が商売上で使ってきた事業用財産すべてが相続財産となります。
これには個人資産も含まれます。※個人商店事業主は「仕事」と「家庭」の線引きは難しいです。
ですからマイホームから商売上まですべてが相続財産として遺産分割の対象となります。

商売上の資産は後継者の二代目に相続させる?
その他の個人資産は妻や他の子供たちに相続させる?
果たしてそれがうまくいくでしょうか?
遺言書すら書いておいてはくれなかった先代社長の親の気持ちが他の子供たちに伝わっているか?といえばすごく疑問が残ります。
どこまでが商売上の資産で?どこからが個人資産?これが結構難題なんです。

親が株式会社を設立した後継ぎ手続きはスムーズにいけるか?

親の商売が株式会社を設立していたなら会社の相続は株式だけになります。
株式会社は「法人」として別人格にありますからね。
その「法人格」としての会社の資産は代表取締役の社長であった親の資産ではないので相続対象の財産ではありません。

ただ親名義の株式をどう分けるのか?が意外と争いになります。
株式の多数決で次の代表取締役がを決まるのですからね。
株式自体も「純資産評価」など会社の資産状況で相続評価されます。株式を相続したら他の遺産は一切もらえない?そんな会社の相続もありうるのです。

じゃあ、株式を兄弟で相続したらどうなりますか?
この生き馬の目を射抜くような厳しい経営環境で「守り」のタイミングもあれば「攻め」に出なければいけないこともあります。
その経営判断を会社のことをよく知らない他の兄弟たちにいちいち相談しなければいけないのです。

会社の借金は?

もちろん、多くの会社経営者は会社の借金を「個人保証」しています。
「借金が返せないようなことが起こったら家屋敷でも処分しますから銀行さん、お金貸してください!」
という意味なんです。このあたりも会社の相続の手続きが難しい点でもあります。

「たわけ者」という言葉の由来をご存知ですか?

「このたわけ者が!」(怒)と叱られることもありますよね。 「たわけ者」って大ばか者!・ふざけた野郎!に近い意味でよく使われます。 「たわけ者」って「田分け者」が語源・由来と言われています。
これは昔の農家の相続の考え方からかと私は理解しています。 代々の田畑を子供たちに平等に田畑を分けていくと、徐々に各自の農地の面積は狭く少なくなっていき、いずれはその家系が衰退してしまうことを危惧したことです。農業ってある程度の規模を維持していかないと経営はできません。これは今も昔も同じです。
だから昔は長男が全て相続する家督相続制度が長く続いてきたのだと思います。 田を分ける田分けという行為がいかに愚かな考えであるかを昔の人は 「田を分ける者」=「大ばか者」 と戒めていたんでしょうね。

この田をあなたが親から引き継ぐの「会社」「お店」「商売」に置き換えると?

親が創業したり引き継いだりした実家の商売もいわゆる相続財産です。株式会社であればその株が遺産です。個人事業でも「お店」「工場」などの不動産があるかもしれません。
そんな会社といっても中小零細企業であればあるほど相続が引き金に経営に行き詰まることもあります。

親父の会社の資産は
わずかな現金(運転資金)
と工場やお店の土地建物の不動産だけ
後継者

長男であるあなたは、年老いた父親の強い希望もあり、都会でのサラリーマン生活を辞め、実家に戻って小さいながらも父親の事業を継ぐ決心をしました。 そして苦しいながらも、父親と二人三脚 協力して実家の商売を守ってきました。 社長は父親ですが、今ではあなたが専務として実質的経営を任されています。 そんな時、日頃の無理がたたったのか、 急に社長である父親が亡くなってしまいました。 残された遺産は、わずかな現金資産と父親個人の不動産名義であるこの工場だけです。

既に結婚して独立して実家を出ている他の兄弟たちから、遺産分けの提案がされています。
しかし、兄弟全員が平等に遺産を分けるとなると、 現金資産は会社やお店の運転資金であり、父親の不動産名義である工場やお店を売却すれば、 会社経営の危機にもなりかねません。


銀行から事業資金を借りるための担保にしたいが、
相続で共有名義にした工場の不動産だが
他の兄弟姉妹の承諾が得られない。
後継者

私は父の会社を引き継ぎました。その親父が亡くなった時に代表取締役として経営を引き継ぎました。ただ、長年父のもとで働いており、実質的経営は以前から私が行なっており父もそれに口出しはしない状況でした。ただ(父の遺産)=(父の会社)という状況でしたので他の兄弟姉妹と共有名義にしました。

新たに銀行から融資を受けるために抵当権を設定するためには他の兄弟姉妹の承諾が必要なのですが反対しています。既に実家を出ている他の兄弟たちから、私がこの工場を買い取るか?売却して遺産分けするか?の提案がされています。 会社には買い取れるほど余裕もなく、工場を売却すれば会社経営の危機にもなりかねません。

先代社長の親が亡くなってからでは難しい会社の相続

後継者にいらぬ揉め事を遺すのは亡くなった親 そして遺された子供たちにとっても悲しく辛いことです。 親が血と汗で築いてきたわが子同然の会社・お店・工場が相続で無くなってしまうのでは、あの世から怒って化けて出てくるかもしれません。

ですから、やはりこの場合も遺言書等で故人の遺志を残しておくことか、もしくは事前に相続人間できちんと話し合っておくことも大切です。 なぜなら多くの場合、他の兄弟達から誤解を受けていることも多いからです。 まがりなりにも(失礼?)社長や専務と呼ばれ、ポンコツでもベンツに乗っていれば、他の兄弟達からは「大きな遺産があるもの?」と勘違いしていることもあります。
※ この場合、遺産だけでなく借金のことも説明して、情報をオープンにしておくことも大切です。

特に自社株の相続って大変なんですね。

例えば駅前の一等地にある事務所やお店
不動産の評価額は意外と大きな金額になります。
すると、自社株の相続税評価額もかなり高額になります。
故人(親)に個人的な財産が無くても、自社株の大半を持っているだけでかなりの資産となるのです。
相続税の納税や遺産分割で売却になってしまうと、せっかく親から引き継いだ会社・お店もたたむことにもなりかねませんよ

会社の相続は「税理士(株式評価)」「司法書士(会社登記)」の力を 借りなければいけないが、それ以上に他の兄弟との意見調整が重要

税理士に会社の決算状況・資産状況の判断材料を調べてももらわなければいけません。
会社の登記などは「司法書士」にも依頼しなければいけません。
でも、「税理士」も「司法書士」も相続人の意見調整まではしてくれないのです。
一番大事なのは「他の子供の気持ち」「先代社長の想い」なんですがこれが難しいのです、
ある意味、親から会社を相続するあなたにとっては「損して得とれ」で我慢しなければいけないん場合もあります。 なぜなら、法律では子供はみんな平等な相続割合なのです。
「死んだ親父の気持ちがわからないのか?」と言っても「遺言書の必要性を説得できなかった」「相続の仕組みをきちんとちかいしていなかった」あなたにも少し責任がないわけではありません。
相続は今までの人間関係の清算です。
なんとか会社を存続できるような相続ができれば、今度はあなたの経営手腕で親から相続した今の会社を盛り上げていこうではありませんか!
参考:「親の介護」「相続」について話し合う遺産分割協議を開こう!介護・相続の話し合いは第三者を入れるとうまくいきやすい

話がすべて決着してからなら「税理士」「司法書士」も粛々と会社の相続手続きを進めてくれるでしょう。

相続財産が少ないほど遺産相続トラブルが増加中

こんなわずかな遺産でドロドロの裁判沙汰の相続トラブルになる!少ない遺産相続ほどよくもめるという現実をご存知ですか?

この20年ほどで家庭裁判所に持ち込まれた遺産相続トラブル(調停)は約2.2倍に増えました。その争っている遺産も遺産5000万円以下が7割。この程度であればおそらく相続税もかからないと思いますがそれ以上に問題は深刻です。あれほど仲の良かった兄弟姉妹がわずかな遺産で骨肉の争いをする現実は悲しいですね。

会社を相続せずに売却して遺産分割するという選択もある

親から会社を継いだのはいいけれど
・新しいことにチャレンジしない現状維持優先の古株役員
・会社経営方針への他の家族(相続人)のチャチャ入れ口出し
・経営環境の激変
などあなたにはとても苦しい状況が取り巻いているかもしれません。

会社を売る

そんな状況を抜本的に変えるにはいったん会社を売却してリセットするのもよいかもしれません。
これは重要な決断なのでいろいろな判断材料を調べてからにしてください。
とりあえず「親から引き継ぐ会社の売却可能価格」だけでも調べておく必要もあります。
このあたりはM&Aの専門家の力も借りなければいけません。

相続人が継がない?
相続でもめそう?
なら会社のを売却も考えるべき

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できれば"ご家族みんなで話し合って決めるのが一番ですから無理に私にまで相談する必要はありません。
でも、なかなかひとつの結論を見つけることは難しいのが現実です。
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