親が亡くなって、ただなんとなく気軽に実家を相続する方がどれだけ多いことか?
これは実家を相続してからその大変さに気づいて慌てて私たちにご相談に来られる方の数に驚いています。実家を相続する時にはきちんとそのメリットとデメリットを理解してからにしてくださいね。

「介護してきたから」「親と同居してたから」遺産は多く相続できて当然とお考えですか?

法律では「子供はみんな相続では平等の権利を持っている」ことはあなたもご存知のはずでは?
なのにあなたはどうして
「私が多く遺産を相続できて当たり前でしょ!」
「親と同居してきたこの実家は私たちのものでしょ!」
と言えるのですか?

介護 相続 トラブル
「だって親の介護をしてきたのわたしたちなんですよ!」
「親の介護がどれだけ大変な苦労なのかわかっているのか!」
わかります。
今まであなたが親の介護でどれほども苦労をしてきたかは、私も両親の介護を経験してきたので痛いほどわかります。
でもそれって私に言うことではなく、他の相続人(兄弟姉妹)に分からせることなんです。
私の持論は
「親の介護に金は出さぬが口は出す!相続では手も出してくる」
「人は自分もしたことは過大評価し、他人押したことは過小評価する」
ということを相続のご相談を通して身にしみて感じています。

あなたの法定相続割合(子供はみんな平等な相続割合)に納得できないのもよくわかります。
でも、「遺産をどう相続するか?」はあなたが決めることではなく、
親が生きている間に親が決めておく
相続人全員が話し合って決める
しかないのです。

えっ?親を今まで介護してきたことへの特別寄与分ですか?
この特別寄与分もあなたが決めることではなく相続人全員が話し合って決めるものなのです。
もちろん誰かひとりでも納得しなかったら認められません。
そんなこと納得できるか!家庭裁判所に調停でも申し立ててやる!
そんな怒りもすごく理解できます。
でも、この特別寄与分という言葉の「特別」というのは「尋常ではないくらい」という意味なんです。
ですから、
「親の介護をしてきたから」
「嫌と長年同居してきた」
から認められるものではないのです。
もちろん、介護や親との同居の苦労を家庭裁判所の調停委員に認めさせるには客観的かつ具体的な資料が必要です。
涙ながらに調停委員に訴えても無理な話です。

遺産分割など相続の手続きには【遺産分割協議書】が必要であり、そこには法定相続人全員の実印の押印と署名が必須です。
※誰かひとりでも欠けたら不成立です。
それが嫌なら親が生きている間に「遺言書」を書いておいてもらうしかありません。
遺言書さえあれば不動産の名義変更や親名義の預金の解約など相続の手続きは粛々と進められます。

でも、それってかなり難しい話です。
みんな親が生きているうちは相続の話はタブーですから・・・
また、相続トラブルは親が亡くなった後で起こるものです。

なぜ親の家(実家)の相続が兄弟でもめやすいのか?住むvs売る

なぜ親の家(実家)の相続が兄弟でもめやすいのか?住むvs売る

実家の相続でよくもめる典型的な例は
その実家に子供の誰かが住んでいる
場合です。
その実家に住んでいる子供からすればこんな気持ちになるのも仕方ありません。

・親の介護をしてきた自負があるかもしれません。
・長年住んでいるのだからもはやこの実家は私たち家族のものという感覚があるかもしれません。
・相続人の子供自身ももはや高齢者、今さら引っ越しなんてできない!と思うかもしれません



相続した実家をどうするか?で「売却してお金で分けたい子供」vs「このまま住み続けたい子供」の意見の衝突は免れません。
なぜなら親から相続する遺産でもっとも大きな財産がその実家しかないことが多いからです。
子供の誰かがその相続した実家に住み続ける限り、いつまでも遺産が手に入らないですし、それがいつになるか?もわかりませんからね。

空き家の実家は相続放棄も解体もできない!維持管理費もきつい

空き家の実家は相続放棄も解体もできない!維持管理費もきつい
とりあえず実家を相続したがそのまま空き家で放置している?
これはあなたのご近所でもチラホラ見かけることではないでしょうか
この相続した実家を空き家で放置していることってご近所さんにとっては大迷惑なんです。
・防火
・防犯
・害虫被害
・倒壊の危険性
・雑草
・ゴミの不法投棄
などなどご近所さん(特にお隣さんは深刻)は「一刻でも早くなんとかして欲しい!」と切実に願っています。

でも、それがわかっていてもなかなか相続した空き家の実家の問題解決は簡単ではないのです。

・もはや相続放棄もできません。
・建物を解体したら固定資産税が6倍になります
・知らない間に相続人がネズミ算的に増えて意見がまとまらない

しかも相続した空き家の維持管理の費用もバカにはならないのです。
ですから空き家の実家を相続する時には、すぐに「その実家をどうするか?」の方針だけでも決めておかなければいけません。

【相続した実家が空き家の維持費】

相続した実家の売却を他の兄弟に相談する時に困った4つのポイント

相続兄弟

相続した実家の売却はひとりではきません。
他の相続人である兄弟姉妹の意見をまとめあげなければいけません。
これが本当に大変なのです。
相続専門の不動産会社の私たちがよく聞く相続した実家の売却で困ったことは以下のようなものがあります。

①相続した実家の家(土地)の売却話を他の兄弟に言い出し難かった
②相続した実家(土地)を売却したお金を兄弟でどう分けるか?悩んだ
③相続した実家(土地)の売却に兄弟のひとりが反対した
④兄弟で相続した実家(土地)が売れなくて困った

相続した実家の売却の持っていき方は慎重にしなければなりません。
なぜなら誰かひとりでも反対なら相続した実家の売却は困難になるからです。
「平等な相続」がかえって「不公平な相続」になることもあります。
自分のしたことは過大評価し、他人のしたことは過小評価するのが人間です。
自分の不平不満をあえて他のことにすり換えてゴネる相続人もいます。

相続した実家をリフォームして住むなら名義変更してから!共有はだめ

相続した実家のリフォーム

相続した実家を空き家で放置しておくのももったいない
だから他の兄弟の誰かが
「俺たちがこの実家をリフォームして住むよ!」
と言い出すかもしれません。
そのまま放置していたら老朽化も激しいし、まして兄弟が住むんだから!と他の兄弟たちもすぐに賛成するかもしれません。

でも、相続した実家に他の兄弟の誰かが住むことはあとあと大きなトラブルの下人にもなりかねないのです。

・相続した実家をどこまでお金をかけてリフォームして住むか?
・相続した実家を莫大な費用をかけてリフォームしても快適な住まいは実現できない
・どうする?相続した実家のリフォーム費用
・相続した実家をリフォームしても共有名義だと後で出て行けと言われるかも?

相続した実家をリフォームして住むなら後悔や後でもめないようにしておくことが重要です。
ですから、あいまいない所有形態である共有はできるだけ避けてきちんと遺産分割を済ませ、登記名義人の変更まで終わらせてからにしてくださいね。

相続した実家の土地の名義変更していないとこんな問題が起こる

相続した土地の名義変更していない
実は「相続した実家の土地の名義変更はいついつまでにしなければならない!」という期限はありません。
ですから相続が発生して何十年も経つのに相続した実家の土地の名義変更をしていないことって珍しくないのです。
また「自分は相続放棄したはずなのに?」と思っていても、その実家の土地を相続した人が相続登記(登記名義人変更)まで完了していなければなにも変わっていないのです。
相続した実家の土地の名義変更をしていないとpこんな問題が起きます。

・【大問題】相続した土地の名義変更していないと相続人がネズミ算的に増える
・【大問題】相続した実家の土地の名義変更していないと必要書類がネズミ算的に増える
・【大問題】相続した実家の土地の名義変更していないでいると相続人の気持ちが変わる

相続した実家の土地の名義変更をして初めて相続が終わります、
次世代の子供たちにまで迷惑をかけないようあなたの代できちっと相続した実家の土地の名義変更まで終わらせておいてくださいね。

相続した空き家の実家をどうする?放置?売却処分?住む?賃貸?


空き家になってしまった親の家(実家)をどうする?
そんな悩みを抱える子供たちが増えています!
いくら悩んでもその解決策は3つしかありません。
売却処分するか?
賃貸に出すか?
子供の誰かは住むか?
それぞれにメリットとデメリットがあります。
そんな簡単に決断できるものではありません。
失敗や後悔しないために一度私とご一緒に
「空き家になった親の家(実家)をどうするか?」
考えてみませんか?

空き家の実家の解体費用は「解体前にどこまで片付ける?」で変わる

解体目の片付けはどこまで

いろいろ考え他の兄弟姉妹とも話し合った結果
「相続した実家の建物は解体しよう!」という結論なることがあります。

建物解体費用の相場目安は
木造住宅で1坪当たり3万円~4万円
鉄骨住宅で1坪当たり4万円~5万円
鉄筋住宅で1坪当たり5万円~6万円
程度と認識しているのですが最近はこれ以上に高い見積もりが出てくることが多くなってきました。
参考:空家の解体取り壊し費用の相場を知っておく|ぼったくり業者対策
ですから、かなりの解体費用は覚悟しなければなりません。
そこで少しでも安く抑えたいと考えるのは当然です。
そうずると出来るだけ実家の片付けは自分たちでしておくことをおすすめします。

【実家の解体前に片付けが必要な理由】

子供は実家なんて相続したくない【親と子供の思い入れの勘違い】

相続したくない

親は「今のこの家を子供に相続させたい」
子供は「こんな実家なんて相続したくない」

このギャップがあとあと大きな問題となるのです。

高齢になってしまった親には子供の事情や状況を正しく理解できないことも少なくありません。
だから親に「この実家は相続したくない!」と言えなくぃのであれば少なくとも他の兄弟姉妹たちできっちろと話し合っておくことをおすすめします。

実家の相続をタブーにしてはいけない

親に
他の兄弟姉妹たちに
話しにくいのが実家の相続の話です。

しかし
今 実家の相続でもめるか?
後で実家の相続でもめるか?
といえば圧倒的に今のうちにもめておいた方が解決は楽ですし簡単です。

実家の相続では
・各人それぞれに考えや思いがあるでしょう
・同じ兄弟姉妹でもそれぞれに経済的状況もちがうでしょう
でも
兄弟姉妹がずっと仲良くいるために(たとえ表面上の付き合いだけでも?)
できるだけ早めに兄弟姉妹で実家の相続を話し合っておいてくださいね。

実家相続介護問題研究所がお手伝いできること

笑顔の江本

私たちは相続専門不動産会社として実家の相続でお手伝いできることもたくさんありますのでわからないことや不安なことがあればお気軽にご相談してください