墓じまい

自分も高齢になってきて
盆暮れの帰省で田舎にある親のお墓参りやその管理もできなくなってきた?
そもそも自分の子供たちにそんな苦労はさせたくない?(たぶんしない?できない?)
自分たちには子供もいないので次世代にお墓を継ぐ人がいない?

そんな方も少なくないのが今の現代事情です。
実は私にある相続のご相談者の中にも
実はこ私のブログ記事の中でも人気なのが
実は相続したくない?墓や仏壇・不動産(土地・農地・親の家)借金
という記事なんですね。


自分たちだけのお墓ならまだしもご先祖様のお墓が放置されてしまうって悲しいですよね?
そこで考えるのが「墓じまい」という決断です。
しかし、ほとんどこの方が
「墓じまい?」言葉は聞いたことがあるけれど・・・?」
がほとんどではないでしょうか?
実は今、墓じまいを決断する方が増えていてテレビでもこんな風に特集されるようになりました。

そこで、墓じまいについて
墓じまいの流れ
墓じまいの費用
墓じまい後の遺骨はどうする?
墓じまいする時の服装
墓じまい代行業者
について考えておきましょう。

とりあえず5分でわかる墓じまいのこと

永代供養の相場

永代供養とは後継ぎがいないお墓の供養をお寺や墓地管理者に任せる方法です。
この永代供養には「墓あり」(納骨堂なども含む)と「墓なし」があります。

墓なしの永代供養は数万円で出来るところもある

お墓の無い永代供養とは合祀といって他の方々と一緒に祀る方式です。
合祀墓の中に遺骨を入れます。
一度入れた遺骨は他の遺骨と一緒になるためとる出すことはできません。

墓ありの永代供養の相場

墓ありといっても新たにお墓を作られる方は少数派かもしれません。
多くは納骨堂などに遺骨を納めます。
ただ永代供養と言っても永遠ではなく期限があります。
通常33回忌が過ぎると他の遺骨と一緒の合祀墓に遺骨は移されます。

納骨堂の全国相場は70万円~80万円程度が多いです。

このあたりは墓じまい代行業者に相談してみるといろいろな永代供養のやり方も押しててくれると思います。
費用や今の状況を考えて決断しましょう。

墓じまいの流れと手順


まずは墓じまいの流れについて知っておきましょう。

①墓じまいのことを親族に相談・説明しておく

お墓を継いだ家族だけで墓じまいを決行するとトラブルにもなりかねません。
特に地方の田舎ではまだまだ古い考え方が残っていて「お墓は家系の象徴」でもあります。
いまだに「本家」「分家」で家系を呼んでいることもあるくらいです。
墓じまいはその家族(兄弟姉妹)だけでなく親族にも説明や話し合いの場を持つべきかもしれません。
親族には事情や経緯は時間をかけてしっかりと説明して理解してもらう努力も必要です。
あくまで連絡に近い相談であり、親族が反対しても可能ですが、やはり物事は順序は踏んでおいた方がベターです。

②お寺(菩提寺)やお墓の管理者に墓じまいの意向を伝える

家族(ほかの兄弟姉妹)や親族にも合意が取れたら。お寺(菩提寺)や墓地の管理者に「墓じまい」の意向を伝えましょう。
特に長年にわたって先祖を守ってきてくれた感謝の気持ちも込めて、特にお寺(菩提寺)には時間をかけてこちらの事情や経緯をしっかりと伝えて理解を求めましょう。
性急に墓じまいを進めるとお寺(菩提寺)とのトラブルにもなります。
後でお話しする「離檀料」のこともありますから注意してください。

③改葬許可申請をする

今あるお墓から遺骨をほかの場所に移すときには、改葬許可証が必要になります。
必要な書類をそろえて、市町村に改葬許可申請を行いましょう。
なお、墓じまいをした後にお墓は新たに作らず自宅供養や散骨をするのであれば、改葬許可証は必要ありません。
※お寺や霊園によっては改葬許可証がないとお骨を出してくれないこともある。

④墓じまい業者を選ぶ

墓じまいで墓石の撤去や整地うをする墓じまい業者を選びます。
石材店(墓石屋)でもやってくれますし、最近では墓じまい専門代行業者もあります。
※後記記載
墓地の状況(重機が入る?斜面?)により費用も変わってきますが、複数の業者に予め見積もりを依頼するものよいでしょう。

⑤墓石を撤去する

墓じまいを依頼した業者(石材店・墓じまい専門代行業者)と墓石を撤去する期日を決めて墓石を撤去します。
その時には閉眼供養(お坊さんの読経)も直前に行うことが多いです。
このあたりのスケジュールの段取りはきちんと行いましょう。

⑦遺骨を移動する

新しくお墓を用意した場合にはそちら遺骨を移動します。
その場合には開眼供養(お坊さんの読経)を行うのが一般的です。
旧墓地からの遺骨の取り出しから新墓地への遺骨の移動はスムーズに行うようにスケジュールを組みましょう。

新しくお墓は作らない場合は
・散骨
・樹木葬
・永代供養納骨堂
など予め遺骨をどうするか考えておきましょう。

以上が墓じまいの流れです。

墓じまいが原因の親子・親族トラブルもある


墓じまいのことが原因で親族間や兄弟姉妹間がトラブルになることもよくあります。
お墓はやっぱり「家の象徴」でもあります。
「墓じまい」を誰かの独断先行で行うとそれが大きなトラブルになりかねません。
きちんと兄弟姉妹同士・親族間同士で墓じまいする理由や事情を時間をかけて丁寧に理解をしてもらうことがとても大切です。
それがなにより天国のお父さんやお母さん(さらにはご先祖様)への供養ではないでしょうか?
お墓の維持管理や法要などにはそれなりの費用もかかります。
お墓を守っていくにはお墓のお引っ越し(改葬)も必要かもしれません。
それにはそれなりのお金や費用もかかります。
だからこそ資産相続の時にはきちんとお墓のことも考えた遺産相続も考えることをおすすめします。

でも簡単に墓じまいのことは決断しないでください。
家族で
親子で
兄弟で
親族で
しっかり時間をかけて話し合ってからにしてください。

親にはとても言いだせないのが墓じまいだから

やはり親がまだ生来ている間は、親の気持ちを考えたらとても「墓じまい」のことなんか言い出せません。
でもやっぱりいつか「墓じまい」を考えなければいけない時期が来るのは明白なことはあなた自身がよく理解しているはずでは?
できればそのことを他の兄弟姉妹にきちんと伝えておくこと
(親にはバレないように)
墓じまいの費用のことを遺産相続で考えておくこと
(墓じまいの費用はばかになりません)
たとえ、それが遺産の分割で不利な相続になっても仕方ないこと
(長男がお墓を継がなければいけに事もなく他の兄弟に継いでもらうこともありです。
 たとえそれで遺産の分け方に不利になっても仕方ない覚悟も必要です)

まだまだ不利い考えの親や親族もたくさんいます。
あえて時期をずらす(親が亡くなってから)のも賢明かもしれません。
ただ、その時まであなたが元気で経済的余裕もある事が前提ですが・・・・

墓じまいの費用は概ね50万円~60万円程度は見込む

墓じまい費用

あ墓じまいの費用には
お墓の撤去費用
離檀料
お寺へのお布施(閉眼供養)
手続き費用
新しい墓地の費用
などがあります。

お墓の撤去費用

今あるお墓(墓石・遺骨など)を撤去する費用です。
お墓の撤去費用の相場目安は1㎡あたり10万円前後です。
「えっ?お墓の面積って?」
と悩む方もいるかと思いますので少し詳しくお話しします。

お墓の区画はよく「1聖地」とか「1霊地」と表すことが多いです。
1聖地 = 3尺(約90cm)×3尺(約90cm) 0.81㎡
1霊地 = 100cm ×100cm 1㎡

ですから昔の記憶を辿って、「1聖地」とか「1.5聖地」とかいう単位で購入されたかもしれません。
まあ、お墓参りの時にでもメジャーで測ってみてください。

ただ、この「お墓の撤去費用」は地域やお墓のある場所(重機が入れるか否か?)で変動する場合もありますのであくまで目安程度の意思てください。

お寺などへのお布施(閉眼供養)

いきなりお墓を撤去して遺骨を取り出すのはバチが当たるかもしれませんし、それって法律に違反することなんです。
きちんと手続きや認可をとらないといけません。この手続きや認可とは異なるのですが、通常、「お墓の撤去」「遺骨の取り出し」前に「閉眼供養」をお寺の僧侶(お坊さん)にお願いします

閉眼供養

「魂抜き」とも言われ、お墓・仏壇・位牌などから魂を抜く供養です。
僧侶を呼んで、今あるお墓の墓石に宿っている仏様の魂を抜き、墓石をただの石に変えるという意味を持つ儀式です。
仏様の魂を墓石から抜いてから、実際の撤去作業に入ります。
また新しくお墓を用意してお墓を引っ越す場合には「開眼供養」といって今度は魂を入れる儀式を行います。
その時にも「お寺へのお布施」が再度必要になります。

離檀料

昔から「檀家」としてお付き合いのあったお寺にお墓があった場合には「離檀料」というものがお寺さんから要求されることが多いと聞いています。菩提寺のある地域の慣習やお寺の格によっても変わってきますが離檀料数万円から数十万円といわれています。
この「離檀料」に法的な根拠はなく、慣習で支払われているものですが
今までお墓を管理していただいたお礼
埋葬証明書をスムーズに発行してもらう(お寺が発行するもので、改葬の必要書類)
という意味合いもありますからあまり離檀料でトラブルにならないように気を付けてください。

檀家なのにお葬式の読経は他のお寺に?


とかく現代ではお寺と檀家のお付き合いがとても希薄なものになっています。そもそも「実家の菩提寺」のことなど知らない子供も少なくありません。
都会に住む子供、田舎で暮らす親とそこにある先祖のお墓
まして今はほとんどが家族葬というささやかなお葬式が主流です。
親から詳しく事情や経緯を知らなかったせいで、檀家のことも忘れて他のお寺の僧侶をお葬式に呼んでしまった。
そのことで、菩提寺(お寺さん)との関係がギクシャクして嫌がらせのような離檀料を要求してきた?
という話も聞いたことがあります。
今まで先祖の墓を代々見守り管理してくれたことへの感謝の気持ちも込めて、まずは丁重に墓じまいのことを相談してみましょう。
今は檀家もどんどん減り、お寺も存続の危機に瀕しているといわれています。
いきなり、墓じまいのことを切り出すのはできれば避けたいところですから、予め期間や時間に余裕をもって相談し今の事情や経緯などを丁寧に説明してみましょう。

新しいお墓(墓地)の用意

都会に住む子供たちが田舎のお墓にお参りもできなくなってきたからお墓のお引越し(改葬)という事情ならば新しいお墓を用意する費用もかかります。
新しく先祖が眠るところを
永代供養墓にする?
納骨堂に遺骨を納める?
散骨や樹木葬式にする?
など予め考えておかないといけません。

墓じまい手続きの費用

墓じまいには役所や墓地の管理者(お寺)などからさまざまな必要書類を交付してもらわねければいけません。
主な書類は以下の通りです。

改葬許可申請書

お墓のある自治体の役所から発行してもらいます。

埋葬証明書(納骨証明書)

現在のお墓の管理者から発行してもらいます。
お寺が墓地の管理者である場合は上記の離檀料であまりもめたくない理由でもあります。

受入証明書または永代供養許可証

お墓から取り出した遺骨が新しく眠るところの管理者から発行してもらういます。

必要書類を集めるのはかなり大変

必要書類の発行費用(離檀料を除く)はそれぞれ数百円~千円程度とさほど高くはないのですが「埋葬証明書」などはそこお墓で眠っている方全員人数分」の枚数が必要になります。
自分の亡くな親だけではなくそのお墓で眠っているご先祖様全員の分です。
このあたりは後でお話しする墓じまい代行業者に依頼する方が楽かもしれません。

墓じまい平均費用は50万円~60万円程度は見込んでおく

新しいお墓の費用は除くとして、もろもろの雑費経費を含めると
お墓を撤去して墓地を更地に戻す墓じまいの費用は平均50万円~60万円程度
が見込まれ決して安い金額ではありません。
これに新しいお墓の用意する費用や高額な離檀料の場合にはさらに高額になってきます。

墓じまいの費用は誰が負担する?

よくトラブルになるのが
墓じまいの費用は誰が負担する?
というものがあります。
法律で決められているものではないのであくまで家族親戚や兄弟姉妹でしっかりと話し合っておく必要があります。
できれば遺産相続の時にこの「墓じまいの費用」のこともしっかりと考えておくべきでしょう。
諸事情で離れて暮らす長男がお墓を継げないなら、地元で暮らす次男が引き継ぐ?
そのかわり遺産相続はその事情も考慮する?
ということも必要かもしれません。
遺産相続でもこの「祭祀継承」は大きなテーマです。

墓じまいした遺骨をどうする?(散骨・永代供養など)

墓じまいした遺骨
今の時代の「墓じまい」の事情として「もうお墓はいらない?」「お墓を管理できない?」という場合も少なくありません・
お墓を墓じまいした後、新しいお墓に改葬できるという場合ではなく
「もうお墓を無くす」場合はそのご遺骨をどうすればいいのでしょうか?][
そのような場合の墓じまいの場合は
永代供養する
散骨する
ということが考えられます。

永代供養する

永代供養とは「もう遺骨を管理できない」という方にはよい解決策かもしれません。

永代供養とは
お墓の管理者が『お墓の管理』+『供養』の両方をしてくれる
方式です。
ですから、供養や管理のための費用を払うことで安心が得られます。

大阪では一心寺さんが有名です。

参考:一心寺さんのホームページ
【追記】最近の墓じまいの増加により、一心寺では改葬による納骨の受け入れが制限されてしまいました。(困)
参考:一心寺 納骨「受入れ制限」のお知らせ

最近では都心部にも永代供養の納骨堂なるものが続々と登場しています。

散骨する

最近話題の「散骨」という方式です。
故人が好きだったり喜ぶような場所(海や山など)に遺骨を「撒く」ものです。
ただ、今の日本では自由に「散骨」はできません。
・遺骨はきちんとパウダー状にしなければならない
・散骨する場所は限定されている(漁業や農業に影響が出ないことが条件)
きちんと所定の手続きややり方を守らないといけません。

最近では「宇宙葬」という散骨も話題になりましたね。

墓じまいする時の服装

墓じまいの服装
少し悩むのが「墓じまいの時の服装」かもしれません。
「墓じまい」と「お葬式」は少々意味合いも異なりますからね。
このあたりは微妙かもしれませんが私の個人的な考えをお話しします。

墓じまいでごく少ない身内のみでお坊さんも呼ばないこともあるようです。
また古いお墓の墓じまいは山奥や足場の悪い場所にもあります。
一応私も聞いた話では
墓じまいでは平服でOK!という方もいらっしゃいました。
ただし、服装に決まりはないとはいってもお墓の供養ですから、派手な装飾の服や派手な色の服などは避けるようにしましょう。

僧侶(お坊さん)を呼ぶなら喪服着用がベター

墓じまいには「閉眼供養」や新しいお墓での「開眼供養」を行います。
その時に読経してもらう僧侶(お坊さん)はきちんと正装で立ち会います。
この僧侶(お坊さん)への礼儀として、やはり施主側も喪服着用がよいと思います。

親族も立ち会う

墓じまいに親族たちも立ち会うこともあります。
そんな場合は「親族一同で話し合って決める」のもいいかもしれません。

ただこの「墓じまいの服装」のことは必ず親族一同にきちんと連絡や確認をしておく方がベターです。
ある親族はラフな格好
ある親族は喪服着用
こんな事態になるとあとあとなにかと文句を言われる可能性もあるからです。

墓じまい代行業者


今はまわりに相談できる親戚も少ないのが当たり前ですし、まわりにそう「墓じまい」を経験した方もいません。
なので、みなさん墓じまいをどうやればいいのか?と漠然としたお悩みを持っています。
そんな方のために今は墓じまい代行専門業者もあります。
墓じまい代行業者は
墓地や霊園の管理者との交渉代行(相場5万円~)
遺骨の取り出し納骨(相場6万円~)
遺骨の移動の代行(相場の目安②万円+実費)
遺骨の一時預かり(相場目安1万円~)
墓石の解体・撤去を代行(相場目安10万円~30万円程度)
などを行ってくれます。

「墓じまい代行業者」とは、墓じまいをする上で必要な手続きや関係者とのやりとりをすべて代行してくれます。
墓じまいは、ただ単にお墓を撤去すればよいという話ではありません。
遺骨の移動先を決めたり、必須の行政手続きを行ったりとか未経験の方にはかなり大変なので「墓じまい代行業者に」に依頼することをお勧めします。

おすすめ墓じまい代行業者もご紹介しておきますので一度ご相談だけでもされてみてはいかがでしょうか?

墓じまいはどこに相談すればいいのかわからないものです。
また費用も「お墓のある場所」や「お墓の今までの経緯や事情」により変動します。
代表的な墓じまい代行業者もご紹介しておきますので、相談や無料見積もりだけでもしておくのはいかがでしょうか?そのあとでじっくり考えられても遅くはありません。

■ミキワの墓じまい
・メディア紹介実績多数
・北海道から沖縄県まで全国対応
・海洋散骨対応
・1㎡¥165,000~