「相続でもめてるんだけど、弁護士に相談するといくらくらいうかかるの?」
こんなご相談が結構多いです。
しかし、弁護士報酬は各弁護士事務所によってまちまちです。
例えば優秀や有名(行列のでき法律相談所なんかに出演?)な弁護士は費用が高いかもしれませんし
そんなご高名な弁護士なら大きな案件しか受けないかもしれませんね。
相続トラブルにおける遺産分割弁護士費用の目安
あくまで相続における遺産分割弁護士費用の目安程度になるものをご紹介しておきます。
まず最初に軽く相談するだけでもこんな感じの費用がかかります。
初回法律相談料
30分毎に5000円から1 万円の範囲内の一定額となります。
ですから、ただあなたの愚痴や不満をぶつけていては費用の無駄になります。
的確な法律的アドバイスを受けるために、資料や論点をあらかじめしっかりとまとめておくことが大切です。
調停・裁判前の各相続人への代理人交渉
言い難いあなたに代わって弁護士を代理人として他の相続人交渉を依頼すると費用がかかります。
着手金 15万円~30万円
報酬 相続分として取得した遺産の3~7%
調停・裁判の場合の弁護士費用
弁護士に依頼して交渉にあたったが物別れになってしまった。
そうなるともう調停や裁判にまで持ち込む決断をしなければいけません。
遺産分割における調停や裁判で弁護士に依頼した場合に、弁護士費用は主にこんな感じです。
1、着手金
案件の依頼を受けた場合、まず最初に着手金を弁護士に支払います。
着手金とは、相続事件に着手する段階で発生する費用のことで、これは結果にかかわらず、返金されないものになります。
※目安は後記記載
2、報酬金
案件が解決できた解決できた時に、成功報酬として弁護士に支払います。
報酬金は、相続事件の解決後に発生する費用のことで、例えば「その案件で得られた経済的利益の何%」というような形で発生します。
つまり、全面敗訴した場合などは発生しない費用です。
※目安は後記記載
以前はこんな弁護士報酬規定がありましたから目安にしてください。
経済的利益の額 | 300万円以下の部分 | 300万円を超え3,000万円以下の部分 | 3,000万円を超え3億円以下の部分 | 3億円を越える部分 |
---|---|---|---|---|
着手金 | 8% | 5%+9万円 | 3%+69万円 | 2%+369万円 |
報酬金 | 16% | 10%+18万円 | 6%+138万円 | 4%+738万円 |
基本的には上記に2つですが、その他にも、「日当」や「手数料等」の名目で、弁護士に支払わなくてはいけない費用もあります。
3、手数料
提出書面の作成などの費用です。
4、その他日当など
裁判所へ納める手数料(印紙代
裁判所へ行くための交通費等の「実費」
が必要となります。
裁判所等への出頭・出張1回につき
近隣の場合には、30,000円程度
その他の遠方の場合には5万円程度
と調停や裁判が長引けば長引くほど高額になってしまいますね。(汗)
ただし、その相続案件に争いごとが無い場合は弁護士費用も少なくなります。
『遺産分割請求事件は、対象となる相続分の時価相当額。 ただし、分割の対象となる財産の範囲及び相続分について争いのない部分については、 その相続分の時価相当額の3分の1の額』
でも、弁護士に頼まなくてはいけないのですら争いがあるんでしょうね・・・・(汗)
わかりにくのでちょっと例として弁護士費用を試算してみます。
仮に親が亡くなってその遺産総額が3000万円
そのうち相談者の相続分が半分の1500万円の遺産分割の交渉における弁護士費用は?
まず最初に着手金として
1500万円×5%+9万円=89万円
そして最終的にうまく依頼人の経済的利益を得られたとしての報奨金として
1500万円×10%+18万円=168万円
1500万円に対して約17%の合計257万円になりますね。
これらはあくまでサンプル例ですので
単純に弁護士に遺産分割の代理交渉を依頼した場合でも、弁護士費用は相続人の個別案件によって変動してきます。
より正確な弁護士費用を知りたい場合は、弁護士への無料相談をご利用いただければと思います。
一般的な遺産相続の調停と訴訟案件の場合の弁護士費用の目安のまとめ
遺産分割案件
1、各相続人への交渉
着手金 15万円~30万円
報酬 相続分として取得した遺産の3~7%
2、調停・審判に至った場合
着手金 30万円~50万円
報酬
得られた経済的利益の10%~20%(財産分与の請求がある場合)
※経済的利益が算定不能の場合は着手金と同額
※交渉から調停,調停から訴訟に移行した場合には、
それぞれその差額を追加着手金としてかかります
相続トラブルの弁護士費用も決して安くはないし
たとえ100%勝っても弁護士費用は返って来ない
みなさん「相手側が120%間違っているんだから裁判費用は負けた相手が全額負担するもんでしょ?」と考えている方も少なくありません。確かに訴訟費用は勝ち取れますが弁護士費用までは返ってこないのです。
訴訟費用は弁護士費用に比べたら微々たるものです。
そのあたりこちらの弁護士さんの説明を聞いてみて下さい。
結局、『損して得取れ!』というように
当事者である各相続人間で落とし所を見つけるのが一番の良策かもしれません。
100%自分の主張を通すよりも、ある程度のところで落とし所である妥協点を見出すのが一番の良策ではないでしょうか?
争いごとが長引けば長引くほど費用も労力も精神的ストレスもどんどん増加していきます。
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まして、予めもめそうなことがわかっていれば
そこに対してなにか対抗策を講じておく必要があるのです。
実家家相続介護問題研究所|キーライフジャパンはそんなお手伝いをしています。
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