長年 親と同居していれば実家はもう私たちの家?という感覚になります。

たまに別居している子供が高齢のご両親と会うと
いつも同居の子供の愚痴を言っていませんか?
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そんな両親の愚痴ばかりを聞かされていれば、同居していない子供から見ると

「同居しているお母さんを邪険に扱いすぎ!かわいそう!」
「長男の嫁なんだからしっかり世話をみてもらわないと!」

と感じてしまうことも珍しくありません。

しかし、それが本心なのか?真実なのか?
慎重に判断してください。

年をとると、どうしても不満を言いがちです。

そして、
「もっと自分に関心を持ってほしい!」
「もっと自分にかまってほしい!」

とまるで悲劇のヒロイン
この世で一番 可哀想な老人を演出している?
愚痴ばかりをこぼしている?(オーバーに言っている)
ということも多いと思うのです。

ひょっとしたら、同居している子供たち家族には
別居している子供の悪口を言っている?
そんなことも多いのです。
※ 私自身の経験より(汗)
どうしても、
同居されている家族の立場に立てば
いつも いつも 高齢のご両親を中心の生活は難しいのが現実です。

その為に介護されている両親の不満がでてきても仕方ありません。

好きな時に出かけることもできない
旅行にもいけない
食事にも気を付けなければいけない
※ 今夜はピザで我慢しようなんて、お年寄りがいれば無理ですよね。
  ファミリーレストランに行ってもお年寄りの口に合うものも少ないですよね。

全て 介護中心 高齢の両親の生活スタイルに合わせていく
そんな生活を長期間 続けていくことは本当に大変なんです。
別居している子供の立場からすれば
「もっと高齢の両親のことをを大事にしてほしい!」
と思ってしまうのですが
同居の子供家族からすれば
「こっちの苦労も知らないで・・・!」
と思ってしまうこともあります。

親と同居している弟の家族が、実家を単独相続したいようだが、
母は姉弟で売ってお金で仲良く遺産分けしなさいと遺言書で書いた?
※ 弟の介護には不満がある

では、少し今回のご相談を聞いてみてください。

【相談内容】
相談者64才女性 夫63才 遺言書のことについて。
11ヶ月前に父親が他界。弟夫婦と母84才は同居してるがうまくはいってない。
亡き父親をみるために相談者が毎日通っていたほど。
父親が他界後、弟夫婦は財産の土地建物を全部自分たちの名義にしたいと申し出たが、
話し合いの結果一応母親の名義にした。
母親は自分が亡くなったら土地建物は兄弟で分けるようにと言っている。
現実問題、弟夫婦は家-から出ていかないと想像できる。
母親の遺言書は効果があるのか否か。

いかがですか?
これをお聞きになって
あなたはどんな風に考えますか?

あくまで、片方からの言い分からですから推測の部分も含みますが、
あえて考えてみましょう。

「家の中はめちゃくちゃ!」と相談者はお感じのようです。

しかし、それであればもっとお母さんは、
もっと大きなSOSを真剣に出しているかと思うのですが・・・

「亡き父親の病院にも娘の私がいつも連れていっていた」ということなのですが
弟さんは仕事がある
弟の嫁には、気軽に病院に連れて行ってくれというには少し気兼ねする?

様々な理由で、実の娘に病院に連れて行って欲しいとお願いされていたかもしれません。

遺言書は「同居している子供に相続させる」と書いてもそれに少しでも不備があると無効である

遺言書にはいくつか法的に有効になるためには、
日付が書いてある
全て自筆である
ハンコが押してある
などなど
様々な要件を満たされている必要があります。

ですから、専門家に相談することもお勧めしています。

私が介護してきた!といっても寄与分を認められにくい

よく争いになるのが、
この介護のご苦労なんです。

介護したほうからみれば、
「こんなに大変だった!」
と思っていても
なかなかそれが相続割合に反映されることはありません。

法律的には相互扶助

子供が親の面倒を見るのは当たり前という考えなんです。

他の兄弟姉妹に比べて、「私だけが不公平だ!」と感じてもそれが現実です。

いざ調停に持ち込んでも、
現実的には法定相続割合のプラスアルファ程度しか反映されません

ですから、
遺言書
なんです。

今回のご相談者は、すごく常識のある方と思うのですが
お母様のことだけを考えてのご相談とは少し思えないのは僕だけでしょうか?

お母さんの遺産が、この同居しているご実家だけのようですから
やはり「少しは自分も遺産が欲しい?」
そんな気持ちも完全には否定できないかもわかりません。

この辺が円満な相続は難しい!ところなんです。

また弟家族とは少し認識の違いがあるかもわかりません。

弟さんの奥様からみれば、
やはり姑との同居はそれなりの気苦労があります。

相続の話を切り出したなら、
「それなら、姉さんがおふくろの面倒をみろよ!」
と非現実的なことを言いだされたら・・・

間に挟まったお母様もさぞ悲しくなるでしょう。

長年 同居していれば自分の家という感覚になる!?

相続でもめるのはいつも不動産なんです。
※ これが真実!現実!
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今回の場合も
同居している弟家族からみれば、もはや自分の家という感覚になってしまうのはやむおえません。

ですから、相続時には自分達に欲しいという気持ちもわからないでもありません。

この実家は売って、お金で遺産分けするから
 相続の時には出ていけ!といまさら言われても・・・・

いくら法律で使用貸借(家賃を支払っていない)であり
タダで住んでいるだから、その分 特別受益じゃないか!?
といわれても、同居の苦労を考えればそれも酷ではないでしょうか?

しかし、姉から見れば
しっかり介護もしていないのにその言い分は認められない。
(「やはり自分も遺産が欲しい?」というのは言いすぎでしょうか?)

ここで肝心なのはお母様のお気持ちです。

お母様の本心はどうなのでしょうか?
「この家を売って、二人で仲良く分けなさい!」
簡単にそういわれても、それが難しいことをご理解されているのでしょうか?
こんな時に、私たち 不動産相続コーディネーターの出番なんですね。

こちらも参考にしてください
参考:これがもめる相続トラブルまとめ【ワースト5】次はあなたの番?
参考:親と同居するなら介護の苦労と多めの相続を他の兄弟に納得させろ

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■いくらネットで検索しても無駄です
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