死後離婚
最近巷では『死後離婚』という言葉をチラホラ耳にします。
死後離婚、つまり夫や妻などが亡くなった後に離婚の手続きをすることです。
法律的には夫婦の一方が死亡した場合において、生存配偶者が「姻族関係終了届」を役所に提出して姻族関係を終了させることをいいます、
つまり、夫亡き後にはきれいさっぱり義実家との付き合いをやめて断絶することになります。
果たして、「それが何の意味や得を持つのか?」なんて感じている方も多いのではないですか?
実は私もそのひとりでです。

死後離婚実例|下手に実家なんか相続するから姑の介護の負担を迫られる

笑顔の江本

私はいつもご相談を受けた方には
「相続する実家はできれば売却して遺産分した方が良いですよ
 なぜなら相続は今までの人間関係の清算ですから・・・」
とお勧めしています。
もちろん今までの事情や経緯を考慮して多少は相続する遺産に差をつけて遺産相続するのもよいですが、遺言書が無ければあくまで一番強いのは法定相続割合です。そこには「長男だから」という概念はあまり持たないことをお勧めしています。

いまは超高齢化社会であり平均寿命もすごく伸びています。
こんな時代だからこそ亡くなる順番が入れ替わってしまうことも少なくないのです。
つまり子供が親よりも先に亡くなることも十分あり得る時代なんです。

確かに長男が代々の家を守っておくもの?という考えは今でも確実に残っています。
しかし、これもまあ相続でもめる大きな原因なんですね。
もし長男自身が親より先に亡くなってしまったら・・・?
残った両親の介護やお葬式は誰がしなければいけないのでしょうか?
悲しいかな、法律で誰が親(義親)の介護をしなければいけないか?までは決めてくれてはいないのです。
都合の悪い時はみんな
あんたが長男だから!
長男の嫁としてのそれが務めでしょ!
なんて他の弟や妹はいうものです。
まして下手に親の家(実家)などを相続してしまっていたのならなおさらです!

長男の嫁が死後離婚を考える実例

では、こちらの実際の死後離婚を考えている長男のお嫁さんのご相談をお聴きください。
回答者はこの長男の嫁の肩を持っているようですが私には少しそうとも言えない部分もあるように感じるのですが・・・

これをお聴きになってどんな印象をお持ちになりましたか?
詳しい事情や経緯はわからない部分はあるにしろい
長男の息子が親の家を相続しています。
そして他の姉妹はどうもあまり多くの遺産を相続していないようにも考えられます。
そんな外に嫁いだ娘たちから
母(相談者からすれば義母)の介護費用や葬式費用は長男一家で負担するのが当たり前
というのも100%間違ってはいない意見のようにも思われます。
だって実家まで長男が相続したんだから
 たとえ長男が亡くなってもその義務は長男家族にあるもの!

ただ、これが法律的にはあまり根拠はありません。
【介護は子供の誰がみなければいけない】なんて定めてはいないからです。
「相互扶養の義務」というものが法律で定められており。この中には姻族(義理の関係)も含まれてきます。
だからこそ死後離婚(姻族関係終了届)うぃ考える妻も今増えているのでしょうね。

問題はこの今は亡き長男が相続した実家の相場にもよりますよね。
これが何百坪もあってその売却相場も数千万円~数億円のかちのあるようなものなら、やっぱり夫(長男)が亡くなっても姑の介護や葬式費用はやはり負担すべきものでは?ともいえます。
でも、その実家の売却相場が1000万円にも満たないようなものだとどうでしょう?
それでは少しそれも酷なようにも感じます。

この相続した実家には私たちが多額の費用(固定資産税・リフォーム代)も負担してきた。
というような言い分もあるでしょうが、それはあまり他の兄弟姉妹からすれば関係ないものです。
参考:相続した実家をリフォームして住む時には気を付けておくことがある

泣く江本

正直、私にはどちらが正しくてどちらが間違っているかは決めることができません。
死後離婚まで考えて義実家の縁を切ることを考えている嫁
相続では実家まで盗られたんだからと、実母の介護や葬式のことを押し付ける娘(義姉)
相続ではどちらも被害者である加害者でもあることをいつも痛感しています。

まとめ|「【死後離婚】を避けるためには「相続」と「介護」は切り離せられない

相続と介護はワンセットで考えなければいけない時代です。
それも今の時代は最悪のこと(子供が親よりも先に亡くなる)も想定しなければいけません。

夫の亡くなった後て姑の介護をするのは大変です。
しかし、そこには正直「相続する遺産の額にもよるのでは?」という私は少し人間的には問題があるかもしれません。
でもそれが現実!
遺産を相続できなかった人間は親の遺産を過大評価しがちです。
特に実家などの不動産なら価格もわかりにくくて恨みは相当大きなものになっています。
しかし、実際の価格相場を調べると思っているほどの価値は無かった?ということも珍しくないのですよ。
参考:相続する実家を無料で査定|いくらで売れるか?を調べないと遺産分割協議も始められない

相続専門不動産会社の私からすると
「みんな 正確な価値を知らないままだからもめる!」
とよく感じます。
例えば実家を相続した子供は過小評価(数百万円~1千万円の価値しかない?)
実家を相続しなかった子供は過大評価(実家は数千万円~億の価値がある?)
こんな認識のギャップがトラブルになります。

笑顔の江本

相続と介護で『死後離婚』にまで発展しないようにしっかりと対策は考えておいてくださいね。