親が子供を勘当・絶縁しても法律的には他の子供と同じ相続できる権利がある

「なんで、こんな子に育ってしまったんやろ!」
「私の子育てが間違っていたのか・・?」

そんな後悔をしても後の祭り
いったん道を踏み外した子供はなかなか真っ当な道に戻ってくるのはよほどのことがないと難しいです。

親子の勘当断絶絶縁

親の考え方・価値観と子供の考え方・価値観・夢が大きくかけ離れてしまった末の勘当絶縁

親が子供と勘当・絶縁するにはそれなりの理由もあかと思います。

でも、
自分の考え方・人生観を無理やりにでも押し付ける親
その親の価値観や考え方をどうしても受け入れない子供
最近ではライフスタイルの大きな変化から嫁姑問題がこじれにこじれてしまって
「嫁をとるか?親をとるか?」という重大決断を迫られてしまった絶縁もよくあるようです。

そんなことがいつか大きな爆発を起こしてしまうことも親子ではよくある話です。

なにかしら親子に大きな事件があった場合は、頭に血が上って正常な判断もできないものですけどね・・・・

今の法律では籍を抜くということはできません

よくあるご相談が
「籍を抜く方法を教えてください!」
というのがあるのですが、私はこの親子関係を解消する籍を抜く方法というものは知りません。

勘当・絶縁・断絶された兄弟姉妹が他にいる場合の相続はもめる

親子喧嘩の末、勘当・絶縁状態の兄弟姉妹がいる?
それを
「もう何十年も一切連絡も取り合っていないし、
 住所も知らないから行方不明扱いじゃないんですか?」

と考える方も多いのですが、そうは問屋はおろしません。
調べれば簡単にその方の住所はわかります。
(そのあたりは行政書士や司法書士に相談するといいと思います。)

いろんな経緯があったにせよ、いずれ親は高齢になり、介護が必要になってきます。

ずっと何十年も献身的に親を支え続けた子供
ずっと何十年も顔ひとつ見せずに断絶状態の子供
どちらの相続する権利も法律的にはまったく同じ平等なのです。

親の葬式にも出なかった何十年も会っていない勘当された兄弟が遺産分協議書に黙ってハンコを押してくれるとも思いますか?

親が悪かったのか?または子供のほうが悪かったのか?
それは私の出る幕ではありません。

泣く江本

今までの経緯をお電話で何十分も熱く語られても
このへんのご相談は、私にはどうしようもないのです・・・。

この遺産分割協議書というものは、相続人全員が納得合意して実印を押し署名しないと有効ではありません。
言い換えると
誰か1人でも反対すれば遺産分割協議はまとまらないのです。


問題は勘当して親子の縁を切ったとしても法律上はちゃんとした遺産相続する権利があるりっぱな相続人であることなんです。

私個人的には、親子であっても勘当・断絶・絶縁も100%否定するものではありません。
なぜなら、今までたくさんのろくでもない子供だけでなく、ろくでもない親をたくさん見てきたからです。
だから、やはりたとえ血が繋がっていようと縁を切るのもやむなし!と思えることもあるのです。

ただ、問題は
たとえ縁を切った!勘当した!としても法律上の相続の権利はなんらか変わりはない
のです。

勘当した子供と献身的に尽くしてくれた子供
どちらも法律上は平等な相続権利です。
それがイヤなら親が遺言書を書くしかないのです。

法律上はどんな子供であっても平等な同じ相続割合の相続権です。
この法定相続割合以外で遺産分割しようと思うと
・相続人全員が話し合って全員がその遺産分割のやり方に合意する
・遺言書を書く
この2つしかありません。

まあ、血のつながった親子関係でさえ崩壊しているのですから、兄弟姉妹関係にも少なからず影響はあるはずです。
そんな歪んだ兄弟姉妹関係においてすんなり遺産分割協議がまとまる可能性は少ないと言わざるおえません。

だったら、親に遺言書を書いてもらうしかないのですが、これもまた難しいのです。

やっぱり親はいくら高齢にナっても
「わしはこの通りピンピンしとるわい!」
と遺言書を書く気にはなかなかなっていただけません。
また、病気になったり認知症になってしまうと
書きたくても書くことができなくなるのが遺言書です。

相続のことを考えたら、勘当したことをタブーにしてはいけない!

「あいつのことは二度と口には出すな!」
そんな風に勘当した子供のことを話題にすることは長年タブーにしているご家庭も多いはず!
でも、相続のことを考えたらそうは言っていられないのです。

遺言書を書いてくれないのなら他の方法も考えなければいけません

どうしても・・・
どうしても・・・
遺言書を書いてくれないのなら他の方法も考えなくてはいけません。

ひとつは生命保険の死亡保険金の受取人で対策をうっておく。
実家などの親名義の不動産はできるだけ売却しておくか?事前に名義を換えておく。

そんな方法も考えておかないといけませんね。

法律的に「相続人の廃除」は可能でも現実的にはハードルが高い

法律的には「相続人の廃除」という方法もあることはありますが、あまり現実的ではありません。
相続人の廃除は家庭裁判所に申し立てるのですがかなり要件は厳しいんです。

私はその絶縁・断絶している将来の相続人がいるなら、その相続人のハンコがいらないようにしておくのが賢明だと思います。
そのハンコがいらないようにするというのは
隠せない遺産を隠せる遺産に変えておくということなんです。
不動産は典型的な隠せない遺産です。
現金は隠しやすい遺産です。
※ただし相続税がかからない程度の遺産に限ります。

この意味 わかりますよね・・・?
まるで遺産隠しを勧めているように誤解されても困るのですが・・・
参考:円満な実家売却は相続専門不動産会社のやり方を参考にすればよい

親から勘当された子供さんへ

若いときにはとても理解できなかった親の気持ちや考え方
しかし、ある程度の年齢になってからだと少しは理解できるようになってきいぇはいませんか?

突然届いた親の訃報
「もっと早く仲直りしておけばよかったかもしれない・・・」
そんな心の傷を持ったご相談が私のもとにもたくさん寄せられています。

また、親があまりにも高齢になってしまってからだと
「あいつ、親の遺産を狙って今頃のこのこ顔を出してきたんじゃないか?」
なんて色眼鏡で他の兄弟姉妹たちから見られるかも知れません。

もし少しでも後悔の念があるのならできるだけ早く、なにか仲直りのきっかけを探さなければいけませんね。

最後にある精神科医の先生が「大嫌いな親を許す方法」についてお話されているのでシェアしておきますね。