義実家に帰省したくない嫁
お彼岸・お盆・年末年始・ゴールデンウイーク・・・
実家へ帰省するイベントはたくさんありますよね?
また、高齢になった親も心配になってきますから事あるごとに顔を見るために帰省するように心がけている殿方も多いのでは?
でも、『帰省を嫁に切り出すと露骨に嫌な顔をされることも多い!』とよくご相談を受けます。

旦那の実家に行かない嫁の割合

全国の30~59歳の既婚男女1000人(男性499人・女性501人)に対する調査によれば、既婚男性の約4割、既婚女性の約6割が「義実家に行きたくない」と回答しています。
つまり、旦那の実家に行かない嫁の割合は約60%となります。
これは、義実家に行くことに対するストレスや、気を使う必要性、居心地の悪さなどが理由として挙げられています。

さらに最近の調査だと、2021年12月に株式会社リクルートマーケティングパートナーズが実施した調査もあります、
これにによると、旦那の実家に年に1回も行かない妻は18.8%もありました。
2022年6月に株式会社リクルートライフスタイルが実施した調査によると、夫の実家に年に1回も行かない妻は20.2%でした。
これらの調査結果から、旦那の実家に行かない嫁の割合は、約20%程度であることがわかります。
ほぼ5人に1人の嫁が旦那の実家には行かないということになります。

確かに
・女性の社会進出や共働きの増加により、夫の実家への帰省の機会が減っていること。
・夫婦間のコミュニケーション不足や、夫の実家との価値観の違いなどにより、帰省を避けたいという気持ちが強くなっていること。
も原因に考えられるかもしれません。

この傾向は、今後もっと高まっていくかもしれません。

「旦那の実家には行きたくない」とブルーになる嫁の不機嫌をどうすればいい?

義実家への帰省が憂鬱な嫁
子供達からすれば、お年玉やお小遣いがもらえる絶好の機会ですからきっとワクワクしているかもしれませんけど、嫁の立場から義理の親のところに訪問するのはかなり覚悟が必要になるものです。所詮義理の関係ですからその気疲れは相当なものです。
逆の立場で考えて、あなたが奥様の実家に帰ると考えてみてください。きっと気分はちょっとブルーになりませんか?
日帰りならまだしも、泊りで何日も奥様の実家に滞在するとなると・・・・?

意外と昔のことを根に持っていることも多い嫁

『昔、あれだけ私たちの結婚に反対していたから・・・・』
『共働きの私たち夫婦に子供はいませんし、生活のため子供は作りませんでした。
 なのに、顔を見るたび、「早く孫の顔が見たい!」だの「女は子供を産んで初めて一人前!」
 だの デリカシーのかけらもないことを平気でズケズケ言う舅・姑たちにまた会わなければ
 いけないと思うだけで気分が憂鬱になる・・・』

そんな根深い遺恨を残している嫁・姑関係も珍しくないんですよ。

きっと帰りの車の中では
お義姉さんのあの言葉 絶対に許せないわ!
なんて旦那さんに詰め寄るんでしょうね・・・(汗)

まあ、義実家の帰省ブルーあるあるですね

そんなある夫婦の決断は、お互いの実家へ別々に帰省するということでした。

『子供達も大きくなりバイトやクラブ活動など自分のことで忙しくなってきて、おじいちゃんやおばあちゃんにはあまり会いたがらなくなってきたこの頃。
そこで私たち夫婦はお互いの実家に別々に帰省することに決めました。』

そんなご夫婦とお会いして詳しくお話を聞くことがありました。

帰省時期に不機嫌になることはなくなった妻

確かに、最初は義理の関係とはいえ自分の息子の嫁が年年末年始やお盆に顔を出さないことにいい顔は正直しませんでした。
でも、自分の娘(私の妹:私よりも実家に近いところに嫁いでいます)が顔を出さないことに文句をいつも言っています。
まあ、気持ちはわかりますがお互い様かもしれません。(笑)

ふと気が付けば嫁の親も高齢になっていることに気がつきました。

a0002_007265私たちは学生時代の友人同士で結婚しましたから、妻とは同い年です。
ですので嫁の実家の両親も私の両親と同世代なんです。
この前、話し合った時に
「実は私も自分の両親が心配なの・・・」
と告白してくれました。

考えれば、妻の実家の両親も寂しい思いをさせてたのかもしれません。
妻は女姉妹ばかりで、みんなよそに嫁いでいますからね・・・

「お互い後悔の無いようにしよう」と互いの実家の両親は互いにみるようしよう!と心がけるようにしたのです。

やはり義理の関係よりも血のつながった親の方が大事?かもしれません。
それからは妻の方から私に帰省を促すようになりました。(汗)

最初は嫁が来ないことに嫌な顔をして小言ばかり言っていた両親でしたが、それも最初だけでした。
やはり親も自分の息子の嫁であっても血の繋がらない所詮義理の関係ですからお互いに気を使い言いたいことも言えなかったようです。
特に歳をとってからの母はまるで私を、昔の小さい子供時代のように扱い、私の好物を帰省する時には作ってくれるようになりました。
そんな母をみていると、
「俺一人が帰省するほうがおふくろは喜んでいるみたい・・?」
なんて思ったりもしています。

嫁が来なくなった義実家の法事や帰省は気兼ねなく盛り上がる?

義両親
義兄弟姉妹
やっぱり嫁も義両親も義兄弟姉妹も遠慮しがちです。
さらには夫自身も自分の嫁に気を使わなくてはいけません。

「お義姉さんは?」と兄弟たちから聞かれて
「ああ、あっちの親もちょっと具合が悪くて自分の実家に戻ってるんだ!」
と答えると
「あら?そう?」
と義両親や義兄弟姉妹はなぜか笑顔でこたえるものです。
孤独な高齢者

笑顔の江本

『そんなお前はどうなんだ?』と言われると困りますが私はすでに両親が亡くなっていますので、今は事あるごとに義母のところに顔を出すようにしています。
いつも年末にはダウンタウンさんの『ガキの使いやあらへんで!絶対笑ってはいけない24時間』を観たい気持ちを抑え、だまってNHKの『紅白歌合戦』を観ております。
ええ、私も借りてきた猫状態が続きます。
でも、それも十分我慢できる範囲です。
やはり嫁と婿の待遇は違いますよね・・・・。(笑)

嫁が義実家に帰省したくない理由

嫁が義実家に帰省したくない理由

今年のお盆やお正月の帰省
ひょっとしたら夫のあなた一人だけで帰省する段取りをしているのかもしれません。
夫のあなたはお盆やお正月の帰省時期に嫁が
『私はもう義実家には帰省したくない』
なんて宣言されてショックかもしれません。
でも、これはいたって正当な主張かもしれません。
お嫁さんにとってお盆や正月の帰省は苦痛でしかないものです。
ではその苦痛に耐えてでも「笑顔で義実家に帰省してくれる!」ために夫は何をすればよいのでしょうか?

夫にすれば「たった盆暮れの2回だけなのに?たった数日間だけなのに
いえいえ
嫁からすれば「年に2回も帰省するのは大変!二日や三日だけでも嫌なものは嫌
これはどちらの言い分が正しいとは私たち他人にはどうこう言える問題ではありません。
うすうす夫のあなたもなぜ「嫁が義実家に帰省したくないか?
その理由はすでにお気づきかもしれませんがここで今一度再確認しておきましょう。

義実家の帰省は遠くて渋滞などで疲れる?
義実家の帰省は子供たちの受験勉強の妨げになる?
義実家の帰省の交通費の負担が大きすぎる?
確かにまだ子供が小さい時期ならそういう理由もあるかもしれません。
でもすでに子供たちも大きくなって手もかからなくなっているのに?
なぜ嫁が義実家への帰省を露骨に嫌がるのはなぜでしょうか?

義実家の姑(義母)義父(舅)が嫌味を準備して手ぐすね引いて待っている

ほんの十数年前まではかわいい孫の顔見たさにウエルカムな優しい義両親であったはずでは?
でも、なぜだんだん意地悪なことばかり言うようになってきたのでしょうか?

義両親が実の息子には言い難いことをズバズバ言い易いのが嫁である

どうしても息子に言えないことを間接的に攻められることの多い立場が嫁の立場というものです。
「ここ(田舎)にはいつ帰ってくるんだい!
 そろそろ私たちの世話(介護)をみるのは子供のあんたたちしかいないんだから」

「近所の〇〇さんちの■■ちゃんは本当に親孝行な子供だよ!
それに比べてあんたたちときたら・・・(ネチネチ)」

ネチネチ小言を言われても夫はそ知らぬふり
これでは嫁として居心地悪いですよね。

嫁はしょせん外様の他人、義実家帰省中は疎外感でいたたまれない


義両親や義兄弟が法事や墓参りにで一同に集まって外から見ればとっても仲の良い家族に思われるかもしれません。
しかし、法事や料理などなじみのない風習や味付けなどでずっと戸惑ってきたのが嫁の立場ですよね。

義実家の近くで暮らす義兄弟姉妹との疎外感

「なにもしない?なにもできない?嫁だ」」と思われないように必死にお義実家に打ち解けようとしてもそこには大きな固い鉄のカーテンがあるものです。
義実家にいても借りてきた猫状態で過ごす義実家の帰省期間中はもう針のむしろです。
子供(義両親にとっては孫)一緒にに同行してくれない義実家の帰省は考えるだけで気持ちが憂鬱になります。

そこで
帰省はあなただけでしてください!
ということになるのです。

共働き夫婦では嫁に義理の実家への帰省も夫は強要できない?

パートならともかく妻もフルタイムで働いて家計を支えている共働きの夫婦の方が専業主婦の方より多いのかもしれません。
自分の稼ぎだけで家計を支えているわけではない?肩身の狭い夫からすれば
妻から「義理の実家には帰省したくない!」と言われて強く反論できないかもしれませんね。
日頃から夫同様(いや家事を考えれば夫以上に)に働いている共働きの妻にとっては、
正月・お盆の長期休暇くらいゆっくり休ませてよ!」
という気持ちも理解できます。

『嫁が義実家に帰省したくなる方法』は結局これ(遺産)しかない

最初のに2~3年程度なら
「うちのやつ、ちょっと具合が悪くて・・・」
「あっちの両親の介護もちょっと大変でさ・・・・」
なんて嘘も方便が通用してもだんだんそれも無理になってきます。

「最近、お義姉さんの顔も見ないけど何年もうちの法事やお墓参りにも来ないなんて兄さんちょっとそれは常識がないんじゃないか!」
なんて言われたら長男の面目も形無しになってしまいますよね。

嫁姑トラブルを解消した名医の処方

有名なたとえ話でこんなものがあります。

約300年前のこと。後藤艮山という漢方の名医がいた。
12時も過ぎたある真夜中、1人の女性が訪ねてきた。
“よろず屋”の嫁女である。
「先生、一生のお願いです。毒薬を1服盛ってください」
ただならぬようすだ。
「なにに使うのか」
「お母さん(姑)に死んでもらうのです」
“よろず屋”の、嫁と姑の犬猿の仲は評判だった。
よく心得ていた艮山は、断ったら嫁が自害する、と見てとった。
「よし、わかった」
しばらくして艮山は、30包の薬を渡し、神妙にこう言った。
「1服で殺しては、あなたがやったとすぐバレる。
あなたは磔(はりつけ)私も打ち首。
そこで相談だが、この30包、毎晩1服ずつ飲ませるのだ。
30日目にコロリと死ぬように調合した」
喜んで帰りかける嫁女に、艮山先生、なおもこう諭す。
「わずか30日の辛抱だ。
お母さんの好きなものを食べさせ、やさしい言葉をかけ、手足をよくもんであげなさい」
翌晩から嫁女は、言われたとおりを実践した。
1カ月目の夜、いつものようにもみ終わると、お姑さんが立ち上がり、驚く彼女に両手をついて、こう言った。
「今日はあなたに、あやまらねばならないことがある。
今まできつくあたってきたのは、代々続いた、この“よろず屋”の家風を、はやく身につけてもらうためであった。
それがこの1カ月、あなたは見違えるように生まれ変わった。
よく気がつくようになってくれた。
もう言うことはありません。
今日かぎり、一切をあなたに任せて、私は隠退します」
己の心得違いを強く後悔し、艮山先生へ駆けこんだ彼女は、
「先生、一生のお願いでございます。毒消しの薬を、はやくはやく、作ってください」
涙ながらに、両手をついてたのむ嫁女に、艮山先生、大笑い。
「心配ないよ。あれは、ただのソバ粉だよ。ハッハッハッ」

まあ、これを読んで夫のあなたは
そんな簡単に解決できるもんじゃないよ!
と落胆しているかもしれません。

現代のソバ粉は相続や遺言書です!

「人間は理由がなければ行動しない!」
これは有名なマーケティングの格言です。

なぜ嫁が義実家に帰省して義両親や義兄弟姉妹と良好な関係を築くことが大事なのか?
その理由を夫のあなたが気づかせてあげなければいけません。
えっ?親孝行の大切さ?
それでは問題は一向に解決なんかしませんよ!

義実家の帰省拒否が及ぼす遺産相続への影響を夫婦で考えてみよう


先ほどの「嫁姑の名医の処方」のとおりなにかしらメリットがないとなかなか人には優しくできないのが人間というものです。
そんな誰もが「イエス・キリスト」「マザー・テレサ」みたいな無償の愛など持てないのが普通です。
もちろんこの私にもそれはいえます。

だからこそ具体的に親の遺産を調べて相続を夫婦で考えてみることが大切なんです

ただなんとなく漠然と義実家の相続の話をして嫁の心には届きません。
義実家の財産はこれくらいある!
と具体的に調べておくことも大切です。

義実家の売却可能額はいくら?
※これは私の方でもお調べできますし意外と少ないこともある。
義両親の推定預貯金額は?
※あくまで推測で構いません。
義両親の生命保険の金額と受取人は?
※ふつうは法定相続人ですが特定の家族に指定することもできます。
これらを推測でもいいから少しずつ調べていかないといけません。

後で「法律では子供は平等な相続割合だ!」と主張でしても
今のままだと他の兄弟姉妹に隠されてしまうかもしれません。
そうなればなかなか調べ上げることはできません。


遺言書を書いていれば手も足もでません。
※もちろん遺留分はあるけれど

そのためにも義実家の義両親と嫁が良好な関係を保つことはとても大切なのです。

お義父さん、お義母さんの顔が「福沢諭吉」に似て見えるならたとえ偽善であっても嫁が優しくできるのではないでしょうか?
なによりそれが夫にとっては表面上であっても一番助かるものではないでしょうか?

ただそこには少々相続の正しい知識と対策も必要ですから、わからないことは調べておくか私の方にでも相談してみてくださいね。

笑顔の江本

私はいつもお話しするのは
「介護や相続なんてきれいごとで解決できるものじゃありません!」
ということだけなんです。